漫画の日・治虫忌 (記念日 2月9日)
「マンガの神様」と呼ばれた手塚治虫が、1989年(平成元年)2月9日に60歳でこの世を去りました。漫画本専門の古書店「まんだらけ」はこの日を「漫画の日」と制定し、手塚の忌日であることから「治虫忌」とも呼ばれています。
手塚治虫は1928年(昭和3年)11月3日、現在の大阪府豊中市に生まれました。本名は治。明治天皇の誕生日「明治節」に生まれたことから「明治」にちなんで命名され、少年時代から昆虫を愛したことでペンネームに「虫」の字を加えました。
漫画家としてのデビューは1946年(昭和21年)1月1日。大阪帝国大学附属医学専門部在学中に『少国民新聞』で4コマ漫画『マアチャンの日記帳』を連載したのが始まりです。翌1947年には酒井七馬原案の描き下ろし単行本『新宝島』がベストセラーとなり、大阪に赤本ブームを引き起こしました。
1950年代からは漫画雑誌を舞台に、『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』といった作品を次々と発表。その後も『火の鳥』『ブッダ』『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』『アドルフに告ぐ』など、ジャンルと年齢層を超えた多様な傑作を世に送り出し続けました。デビューから死去まで第一線で描き続けた姿勢は、存命中から「マンガの神様」と称えられるゆえんとなっています。
手塚が日本の漫画界に与えた影響は計り知れません。藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、横山光輝など、後にそれぞれの時代を代表する漫画家たちが手塚作品に触発されて育ちました。なお、漫画にちなむ記念日は複数存在します。7月17日も「漫画の日」、手塚の誕生日でもある11月3日は「まんがの日」、『週刊少年マガジン』と『週刊少年サンデー』が創刊された3月17日は「漫画週刊誌の日」として、それぞれ制定されています。
「まんだらけ」は1980年(昭和55年)、漫画家・古川益三が東京都中野区の中野ブロードウェイに開店したのが起源です。漫画文化の担い手として、この日を「漫画の日」に選んだことには深い意味があります。