予防接種記念日 (記念日 2月14日)

予防接種記念日

1790年(寛政2年)2月14日、福岡藩の支藩・秋月藩の藩医・緒方春朔(おがた しゅんさく)が、大庄屋・天野甚左衛門(あまの じんざえもん)の二人の子どもに人痘種痘を施し、成功させました。これが日本で初めて記録された天然痘の予防接種とされています。人痘種痘とは、天然痘にかかった人の膿を健康な人の皮膚に植えつけることで免疫を得る方法です。西洋でジェンナーが牛痘種痘法を発表するのは1798年のこと。緒方の種痘はそれより8年も前の出来事であり、日本独自の予防医学の歩みがここから始まりました。

秋月藩主・黒田長之(くろだ ながのぶ)は緒方春朔を藩医として取り立て、種痘の研究を積極的に支援しました。成功した種痘を全国に広めるよう後押しし、この小藩の試みが日本における予防接種の礎となりました。緒方・天野・黒田の三者が互いの役割を担いながら成し遂げた成果は、現在の予防医学の原点ともいえます。

2月14日が「予防接種記念日」とされているのは、この歴史的な種痘成功の日付に由来します。福岡県朝倉市に本部を置く「予防接種は秋月藩から始まった」キャンペーン推進協議会が制定し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。三偉人を顕彰し、予防接種の出発点を広く知らせることが目的です。

現在の朝倉市には秋月城跡周辺に秋月郷土館が設けられ、緒方春朔の屋敷跡や墓が建立されている長勝寺も残っています。

関連する記念日として、2月20日は「アレルギーの日」、5月14日は「種痘記念日」、7月6日は「ワクチンの日」、7月14日は「検疫記念日」があります。この記念日を機に、予防接種の歴史的意義を改めて振り返ってみてください。