オーディオブックの日 (記念日 3月3日)
耳だけで本が読める——そんな体験を日本に根付かせようと、株式会社オトバンクが制定したのが「オーディオブックの日」(3月3日)です。3月3日は「み(3)み(3)」の語呂合わせで「耳の日」とも重なり、耳で楽しむ読書文化を象徴する日として選ばれました。一般社団法人・日本記念日協会にも認定・登録されています。オトバンクが運営する「FeBe(フィービー)」は2007年(平成19年)にサービスを開始し、現在では芥川賞受賞作やベストセラーを含む約19,000冊のオーディオブックを配信しています。サイトで購入後にダウンロードすれば、スマートフォンやタブレットで場所を選ばず聴くことができます。
FeBe最大の特徴は、プロのナレーターによる朗読です。単に文字を読み上げるだけでなく、登場人物の感情や物語の緊張感を声で表現するため、活字で読む以上に没入感が高まる作品も少なくありません。ビジネス書や自己啓発書はもちろん、小説や語学教材まで幅広いジャンルが揃っており、通勤・通学の「すきま時間」を学習や娯楽に変えられる点が多くのユーザーに支持されています。
日本でのオーディオブック普及率はまだ欧米に比べて低い水準にあります。米国では出版市場全体の約20%をオーディオブックが占めるともいわれており、日本との差は大きいのが現状です。その差を縮めるべく、オーディオブックの日は単なる記念日にとどまらず、この文化の認知拡大を促すきっかけとして位置づけられています。
目を使わずに本を「読む」というのは、視覚に頼りがちな現代の読書習慣を根底から変える可能性を持っています。家事をしながら、運動しながら、あるいは就寝前に目を閉じながら——オーディオブックはこれまで読書と相性が悪いとされていた時間帯や場面に、新たな知識と物語の入口を開いてくれます。