スチュワーデスの日 (記念日 3月5日)
140人が応募した試験に合格したのは、わずか3人でした。1931年(昭和6年)2月28日、東京航空輸送社が実施した日本初のスチュワーデス採用試験の結果が発表され、その狭き門をくぐり抜けた3名が日本初の客室乗務員として採用されました。当時の募集時の呼び名は「エアガール」で、2月5日に試験が行われました。140人の応募に対して合格者はわずか3名、倍率にして約47倍という競争率です。採用された3人は東京-下田-清水間の定期旅客路線に就航し、日本の民間航空が産声を上げたばかりの時代に、世界の先進事例を取り入れたサービスが始まりました。
「スチュワーデス(stewardess)」という言葉の語源は、船舶の世界にあります。船内で食事や寝具の管理を担う「スチュワード(steward)」という職名が航空機に転用され、その女性形として「スチュワーデス」が生まれました。もともと航空サービスの多くは海運業の慣習を引き継いでおり、この職名もその流れのひとつです。
現在では「キャビンアテンダント(CA)」という呼び方が広く定着していますが、これは和製英語です。英語圏では「フライトアテンダント(flight attendant)」または集合名詞として「キャビンクルー(cabin crew)」と表現されます。日本語の正式名称としては「客室乗務員」が用いられており、性別を問わない表現への移行が進んでいます。
客室乗務員は、現代においても採用倍率が数十倍に達する人気職です。語学力(とりわけ実践的な英語)、容姿、学歴、マナー、教養、体力など、多方面にわたる総合的な能力が選考で問われます。制服のデザイン性の高さも職業的な魅力のひとつとして語られることが多く、航空会社ごとに異なるユニフォームは、ブランドイメージの一部としても機能しています。1931年の47倍という競争率は、現代に続く客室乗務員人気の原点と言えるかもしれません。
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