弟の日 (記念日 3月6日)

弟の日

兄の日(6月6日)、妹の日(9月6日)、姉の日(12月6日)と3ヶ月ごとに記念日が並ぶ中で、最後に残ったのが「弟の日」です。3月6日という日付は、「兄の日」のちょうど3ヶ月前という消去法で選ばれたと考えられており、4きょうだい記念日の中で最もあっさりとした由来を持ちます。それがなんとも「弟」らしい扱いで、少し笑えます。

この記念日を制定したのは漫画家・著述家の畑田国男(1944〜1996年)です。慶應義塾大学の経済学博士課程を修了しながら、専門は「兄弟姉妹型」という独自の人間分類学。出生順序と性格の関係を独自に体系化し、「兄型」「弟型」「姉型」「妹型」それぞれの思考パターンや恋愛傾向、仕事スタイルを分析した著書を多数残しました。記念日の制定もこの研究の一環で、1991年から1992年にかけて4きょうだい分を一気に制定しています。

畑田の理論によれば、弟は「誰からも甘やかされて育つため、甘えん坊で要領がよい」という特徴を持ちます。長子が責任感を叩き込まれるのと対照的に、弟は失敗しても誰かがフォローしてくれる環境で育ちやすく、その経験が「愛嬌」と「臨機応変さ」を育てるというわけです。もっとも、これはあくまで傾向の話であって、現実の弟たちが全員そうかといえば、まったくそんなことはありません。

歴史上の「弟」といえば、真っ先に浮かぶのは源義経でしょう。兄・頼朝の命で平氏を次々と打ち破りながら、最終的には兄に追われて31歳で非業の死を遂げました。「判官贔屓(ほうがんびいき)」という言葉が義経への同情から生まれたように、弟という立場には「兄に押さえられた才能」「報われない努力」という悲劇的なイメージが文化的に根づいています。弟を「弟ちゃん」と呼ばないのも、どこかそのせいかもしれません。

関連する記念日として、11月23日は「いい兄さんの日」(11・2・3の語呂合わせ)があります。兄弟にまつわる記念日が年間に複数あるのは、家族の中の「序列」が日本文化でいかに意識されてきたかを示しているようです。