リニモの日 (記念日 3月6日)

リニモの日

車輪を持たない鉄道が、愛知の丘陵地帯を時速100キロで走っています。愛知高速交通が運行する「リニモ」は、常電導吸引型(HSST)技術を採用した日本初の磁気浮上式鉄道の常設実用路線です。レールと車両の間に生じる磁力で車体を浮かせて走行するため、車輪とレールの摩擦がなく、騒音や振動が極めて小さいのが最大の特徴です。

リニモが走る東部丘陵線は、名古屋市の藤が丘駅から愛知県豊田市の八草駅まで9駅・営業距離8.9キロを結び、所要時間は約17分です。この路線が誕生した背景には、2005年3月25日から9月25日まで愛知県瀬戸市・長久手市を会場に開催された「愛知万博(愛・地球博)」があります。入場者数は約1,500万人に達したこの万博に、「自然の叡智」というテーマと呼応する形で未来の交通技術として導入されたのがリニモでした。半年間にわたる開催期間中、リニモは八草駅(万博八草駅)と会場方面を結ぶアクセス路線として多くの来場者を輸送し、当時の日本に磁気浮上式鉄道の実用性を広く印象づけました。

運行面では自動列車運転装置(ATO)による無人自動運転を採用しており、最高速度は約100km/hです。浮上走行のため騒音レベルは一般の鉄道より格段に低く、鉄道特有のガタンゴトンという揺れもありません。

「リニモの日」は、愛知高速交通が2015年(平成27年)に制定しました。東部丘陵線の開業日である2005年3月6日を記念日の日付とし、開業10周年の節目に合わせて日本記念日協会に申請・認定されたものです。日本で唯一の磁気浮上式鉄道として、開業から20年を超えた今も愛知の日常を支える交通機関として運行を続けています。