サワークリームの日 (記念日 3月8日)
生クリームやサワークリームに触れたことがある方なら、「中沢」のロゴを見たことがあるかもしれません。創業は1868年(明治元年)、初代・中沢惣次郎が現在の東京・新橋駅周辺で個人経営の牧場を始めたのが起源です。当時の日本ではまだ乳製品が一般に普及していない時代で、同社はその草創期から乳製品の製造・販売に携わってきました。3月8日の「サワークリームの日」は、現在の中沢乳業株式会社(旧:中沢フーズ株式会社)が「サ(3)ワー(8)」という語呂合わせにちなんで制定した記念日で、2016年(平成28年)に日本記念日協会に認定・登録されています。
中沢乳業がサワークリームを開発したきっかけは、1960年ごろにさかのぼります。取引先だったソビエト大使館の料理人が使っていた「スメタナ」と呼ばれる発酵クリームに着目し、ロシアから本物を取り寄せて製法の研究を重ねました。その成果として1960年に「乳酸菌培養製法によるサワークリームの製法特許」を取得。同年に日本で初めて業務用サワークリームの製造・販売を開始しました。現在でも業務用乳製品の分野で広く使われており、製菓・製パンからレストランまで幅広い場面で活用されています。
サワークリームは、生クリームを乳酸菌で発酵させて作る乳製品です。脂肪分は一般的に18〜20%程度で、爽やかな酸味と濃厚なコクが特徴。ロシア・東欧料理のボルシチやピロシキのトッピングとして知られるほか、メキシコ料理のタコスやナチョス、ニューヨークスタイルのベーグルなど、世界各地の料理に使われています。チーズケーキやスコーンといった洋菓子の材料としても重宝されており、日本では業務用途が中心ながら家庭向けの小容量タイプも流通しています。
中沢乳業はその後1962年に東京都杉並区へ生クリーム専門工場を建設し、1964年に現在の社名へ改称。1987年には製造部門と販売部門を分社化するなど、乳製品専門メーカーとして事業を拡大し続けています。「サワークリームの日」は、160年以上の歴史を持つ同社の代表製品が、改めて注目される日でもあります。