レモンサワーの日 (記念日 3月8日)
昭和33年(1958年)、東京・中目黒の「もつ焼き ばん」で生まれたとされるレモンサワー。焼酎の炭酸割りにレモンを加えたその一杯が、60年以上の時を経て缶チューハイ市場の主役に躍り出た。3月8日は「レモンサワーの日」だ。制定したのはサントリースピリッツ株式会社で、「こだわり酒場のレモンサワー」ブランドを展開する同社が2019年(令和元年)に日本記念日協会へ申請し、正式に認定・登録された。日付は「レモンの心地よい酸(3)味と炭酸のパチパチ(8)」から3月8日が選ばれており、飲んだときの感覚を直接日付に落とし込んでいる点が面白い。
レモンサワーが全国的なブームになったのは2010年代後半のこと。缶チューハイ市場が急拡大するなかで、サントリーが2018年に「こだわり酒場のレモンサワー」を発売。国産レモンエキスを使用し、同社は味の定義を「レモンありのまま、しっかりお酒、それがレモンサワー」と打ち出した。甘さを抑えたスッキリした飲み口が支持を集め、コンビニや量販店で定番商品となっていく。
同社が記念日を制定した背景には、市場全体の底上げを狙う意図がある。自社商品のプロモーションにとどまらず、「レモンサワー市場を活性化させ、その魅力をより多くの人に楽しんでもらうこと」を目的として掲げている。ブランドが市場全体を牽引するという、大手メーカーらしい戦略が読み取れる。
発祥の店「もつ焼き ばん」は現在も東京都内に複数店舗を構えており、昭和の雰囲気が漂う店内でレモンサワーを味わえる。缶で飲む手軽さとは別の次元の話として、レモンをその場でギュッと搾り込む「生」レモンサワーの文化が、今も居酒屋の定番として根付いている。3月8日はその歴史を思い出しながら、一杯傾けてみるのもいい。