咲顔(えがお)の日 (記念日 3月12日)

咲顔(えがお)の日

「えがお」と聞けば「笑顔」と書くのが普通ですが、3月12日は「咲顔」と書いて「えがお」と読む特別な日です。この表記には、笑顔を単なる表情ではなく、花がほころぶような温かみのある表現として捉え直す意図が込められています。

「咲む(えむ)」という表記は、民俗学者の柳田国男(1875〜1962年)が「笑む」を「咲む」と書いたことに端を発します。柳田は著作の中で、他者を傷つけることもある笑いと、奥ゆかしさや優しさを含む笑みを区別し、後者を「咲む」という言葉で表現しました。「笑む・咲む」には「にこにこする」「花が咲きはじめる」「つぼみがほころびる」「果実が熟して裂け開く」といった意味が重なっており、人の表情と自然の営みを結びつけた表現です。

この記念日を制定したのは、東京都港区高輪に本社を置く株式会社喜田塾総合研究所(KIDAKEN)の代表・喜田寛氏です。3月12日は喜田氏の誕生日(1945年・昭和20年生まれ)にあたり、自らの生まれた日を「咲顔を広める日」として位置づけました。同研究所は、研修業務・経営コンサルタント業務を手がけており、日々の仕事や人間関係の中で咲顔を大切にすることを提唱しています。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。

喜田氏は著書『咲顔(えがお)をみがくとなぜ、ビジネスで成功するのか』の中で、咲顔を「心の底から笑うこと」と定義しています。作られた愛想笑いとは異なり、内側から自然とほころぶ表情こそが人との信頼を築くという考えが、活動の根本にあります。柳田国男が言葉の中に見出した「花が咲く」ような笑みの概念が、現代のビジネスや人間関係の文脈で再解釈されているといえます。