上野動物園開園記念日 (記念日 3月20日)
1882年(明治15年)3月20日、わずか1ヘクタールの敷地に水牛・猿・鷲などを並べた小さな動物園が、上野公園の一角に扉を開けました。入場料は平日1銭、日曜2銭。これが現在500種以上の動物を擁する東京都恩賜上野動物園の出発点です。
開園当初は農商務省所管の博物館付属施設でしたが、1886年(明治19年)に宮内省の管轄へ移ります。そして1924年(大正13年)、皇太子殿下(後の昭和天皇)のご成婚を記念し、上野公園とともに東京市へ下賜されました。これを機に「上野恩賜公園動物園」と呼ばれるようになり、1947年(昭和22年)に現在の「東京都恩賜上野動物園」という名称に改められています。
歴史の陰には悲しい出来事もあります。第2次世界大戦中には「猛獣処分」と呼ばれる動物の殺処分が行われ、当時の記録は今も語り継がれています。戦後、娯楽の乏しかった子どもたちのために1948年に「子ども動物園」が開園し、1952年の70周年祭では「海水水族館」、1964年の80周年には「大水族館」(水族爬虫類館)が相次いで開館しました。
国際交流の舞台にもなってきました。1972年(昭和47年)、日中国交回復を記念してジャイアントパンダの「カンカン」「ランラン」が来日し、上野動物園は空前のパンダフィーバーに沸きました。以降もパンダは上野の顔であり続け、2017年生まれのシャンシャンをはじめ、シンシンら複数のパンダが飼育されています。スマトラトラやニシローランドゴリラといった絶滅危惧種の繁殖にも継続して取り組んでおり、長年蓄積された飼育技術は国内外から高く評価されています。
開園記念日の3月20日は「動物愛護デー」とされ、5月4日のみどりの日・10月1日の都民の日とともに入場料が無料となります。小学生以下と都内在住・在学の中学生は通年無料で入園でき、5月5日のこどもの日にはすべての中学生が無料になります。現在は公益財団法人・東京動物園協会が指定管理者として運営し、「生きた博物館」として野生生物保全の重要性を伝え続けています。
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