さつま揚げ(つけあげ)の日 (記念日 3月20日)
鹿児島では「さつま揚げ」ではなく「つけあげ」と呼びます。県外では「さつまあげ」や「揚げかまぼこ」として流通していますが、地元ではずっとこの名で親しまれてきました。
3月20日は「さつま揚げ(つけあげ)の日」。鹿児島県指宿市に本社を置く株式会社シュウエイ(屋号:小田口屋)が制定し、2022年(令和4年)に一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されました。日付は「さ(3)つ(2)ま(0)」という語呂合わせで、卒業・進学・就職など節目のイベントが重なるこの時期に、さつま揚げで「運気を揚げ(上げ)てほしい」という願いも込められています。
つけあげの歴史は江戸時代にさかのぼります。薩摩藩28代当主・島津斉彬が、紀州のはんぺんやかまぼこにヒントを得て、高温多湿な鹿児島の気候に合わせて保存性を高めるために揚げ物にしたのが始まりとする説があります。一方、琉球料理の揚げかまぼこ「チキアーギ」が「つけあげ」に転じたという説もあり、鹿児島と琉球の文化的なつながりを感じさせます。発祥の地は現在のいちき串木野市(旧・串木野)とされています。
材料はアジ・サバ・トビウオといった魚のすり身に、木綿豆腐と地酒(灰持酒)を混ぜて油で揚げます。鹿児島産の地酒はアミノ酸が豊富で魚の旨味を引き出す役割を果たし、さらに砂糖を加えて甘口に仕上げるのが鹿児島流の特徴です。形は丸形・角形とさまざまで、キクラゲ・紅しょうが・ごぼう・ネギなどを混ぜ込んだバリエーションも豊富。そのまま食べるだけでなく、うどんやみそ汁の具、おでん種、煮物の材料としても幅広く活躍します。今では鹿児島の小学校給食でも人気メニューとなり、スーパーや道の駅でも手軽に買えます。
この記念日は、「つけあげ」という呼び名と食文化を次の世代に伝えたいという思いから生まれました。3月20日に見かけたら、ぜひ一枚手に取ってみてください。