連子鯛の日 (記念日 3月24日)

連子鯛の日

壇ノ浦の戦いで命を落とした平家の女性たちが、連子鯛に姿を変えたという伝承が下関に伝わっています。1185年(寿永4年)3月24日、長門国赤間関(現:山口県下関市)の壇ノ浦で源平合戦の最終決戦が行われました。幼い安徳天皇と共に関門海峡へ入水した平家の女性たちが、艶やかな赤い体色を持つ連子鯛に化身したとされているのです。

この伝承を背景に、下関漁港沖合底びき網漁業ブランド化協議会が2010年(平成22年)に「連子鯛の日」を制定しました。日付は壇ノ浦の戦いが行われた3月24日。下関で多く水揚げされる連子鯛のPRを目的としています。ちょうどこの時期は春を迎える連子鯛の旬とも重なります。

連子鯛(レンコダイ)は、標準和名をキダイといいます。スズキ目スズキ亜目タイ科に属する魚類で、体色は黄色みの強い赤色。目から鼻孔・上顎にかけてが黄色く、背鰭に沿って3対の淡い黄色斑があります。「黄鯛」の名前はこの体色の特徴に由来します。全長は40cmに達するものもありますが、流通するものは20〜30cm程度が中心で、マダイやチダイより一回り小さい魚です。一方、「連子鯛」という名前の由来は見た目ではなく漁法にあります。群れを作る習性があるため、延縄で次々と連なって漁獲される様子から「連なる子(魚)の鯛」として「連子鯛」と呼ばれるようになりました。底引き網や延縄で効率よく漁獲でき、下関では古くから馴染みの深い魚です。生鮮魚介類として流通する際には「レンコダイ」の名称が使われ、単に「レンコ」とも称されます。

壇ノ浦の海に沈んだ平家の面影を宿すとされる赤い魚が、800年以上を経た現在も下関の海で水揚げされています。刺身にすると白身で淡泊ながら甘みがあり、煮付けや塩焼きにも向く食材として市場に流通しています。マダイに比べて手頃な価格で手に入ることが多く、家庭料理にも使いやすい魚です。歴史の伝承と地元産業のPRという、二つの意味が重なった記念日として、下関では毎年3月24日に連子鯛の存在が改めて注目されます。