五百円札発行記念日 (記念日 4月2日)
1951年(昭和26年)4月2日、岩倉具視の肖像を刷った500円札(B号券)が日本銀行から発行されました。当時は1000円札と100円札が中心で、その間を埋める額面として登場したものです。
B号券の表面には岩倉具視、裏面には富士山が描かれています。寸法は縦76mm、横156mm。透かしとして野菊と「500」の文字が入っていますが、印刷と重なる位置にあるため肉眼では確認しにくいつくりになっていました。岩倉具視は明治維新の立役者であり、1871年から約2年にわたって欧米12カ国を歴訪した岩倉使節団の特命全権大使を務めた外交の実力者です。紙幣の顔として選ばれた背景には、明治の近代化を象徴する人物としての評価があったとみられます。
1969年(昭和44年)11月1日には後継となる500円札(C号券)が発行されました。表面の岩倉具視、裏面の富士山というデザインはB号券を引き継いでいますが、寸法は縦72mm・横159mmとやや変わり、印刷の精度も向上しています。透かしは桜花と波線に改められ、B号券と違ってその部分には印刷がないため肉眼でもはっきり確認できます。
B号券は1971年(昭和46年)1月4日に支払いが停止されています。一方のC号券は、1982年(昭和57年)に500円硬貨が登場した後も製造が続けられ、最終的に1985年(昭和60年)まで作られました。法的な支払い停止は1994年(平成6年)4月1日のことです。500円という額面はその後、硬貨が引き継ぎ、現在に至っています。
岩倉具視が500円札の肖像に採用されていた期間は、B号券の発行開始から数えると40年以上に及びます。現在、旧500円札は流通していませんが、状態によっては額面を大きく上回る価格で古銭市場で取引されることがあります。