養子の日 (記念日 4月4日)

養子の日

日本では、特別養子縁組の年間成立件数が2019年度に711件を記録しましたが、その後は伸び悩みが続いており、2022年度は約580件にとどまっています。厚生労働省が2017年に掲げた「概ね5年以内に年間1,000件以上」という数値目標は、依然として達成されていない状況です。こうした背景のもと、公益財団法人・日本財団は毎年4月4日を「養子の日」と制定しました。「よー(4)し(4)」の語呂合わせに由来するこの日は、一般社団法人・日本記念日協会にも認定・登録されています。

特別養子縁組とは、産みの親のもとで育つことが難しい子どもに対して、法律上の親子関係を新たに結ぶ制度です。1987年に民法改正によって導入され、2020年には対象年齢の上限が原則6歳未満から原則15歳未満へと引き上げられました。制度改正により対象が広がった一方で、養親となる家庭の開拓や支援体制の整備など、普及に向けた課題は多く残されています。

日本財団はこの記念日を中心に、「ハッピーゆりかごプロジェクト」を通じて特別養子縁組の普及に取り組んでいます。講演会やシンポジウムなどの周知啓発イベントを実施し、制度への理解促進を図っています。

養子縁組は、子どもの福祉の観点から家庭での養育を実現する手段の一つです。ただし、子どもを養育する家族のかたちはそれだけにとどまりません。養親・実親が協力して子育てを行う「オープン・アダプション」の考え方や、血縁のない子どもを家庭に迎える里親制度、親の再婚によって生まれるステップファミリーなど、さまざまな選択肢があります。日本ではこれらの制度や家族のかたちに対する社会的な認知がまだ高いとはいえない状況にあります。

「養子の日」は、血縁にとらわれない「家族のカタチ」について広く知ってもらうための日です。制度の名称や数字だけでなく、その背景にある子どもたちの生活実態や、養育者が直面する現実にも目を向けるきっかけとなることが期待されています。

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