ピークシフトデー (記念日 4月10日)
夏の日中、自動販売機の消費電力を95%削減しながら、冷たい飲み物を16時間にわたって提供し続ける。「ピークシフト自販機」が実現したこの数字は、東日本大震災後の節電意識が生んだ技術の象徴です。4月10日は、「ピークシ(4)フト(10)」の語呂合わせと、暖かくなり始めて冷房需要が意識され始める季節であることを理由に、日本コカ・コーラ株式会社が2013年(平成25年)に「ピークシフトデー」として制定しました。ピークシフトとは、電力需要の集中する昼間の消費を夜間にずらすことで、電力網の負荷を平準化する仕組みです。夜間に蓄えたエネルギーを昼間に活用するという考え方は、パソコンのバッテリー充電設定や家電の予約運転など、身近な製品にも広く採用されています。特別な設備投資や行動変容を求めず、製品の設計段階で節電を組み込める点が、この方式の実用的な強みです。
ピークシフト自販機は、2011年3月の東日本大震災後に急速に高まった電力使用ピーク時の削減ニーズに応えるかたちで開発されました。仕組みの核心は冷却タイミングの制御にあります。夜間のうちに庫内を十分に冷やしておき、電力消費が集中する日中は外部電源への依存を最小限に抑えながら保冷状態を維持します。この制御によって、夏の日中における消費電力の削減率が95%に達します。
東京都渋谷区に本社を置く日本コカ・コーラは、世界で初めてこのピークシフト自販機を開発・普及させたメーカーです。記念日の制定には、技術的な成果を広く知らせるだけでなく、ピークシフトという概念そのものの認知度を高める狙いがあります。自販機という日常的な接点から節電の効果を可視化し、社会全体のエネルギー意識を底上げすることを目指しています。