慶應義塾大学開校記念日 (記念日 4月23日)

慶應義塾大学開校記念日

1858年(安政5年)、中津藩士・福沢諭吉が江戸築地鉄炮洲の藩中屋敷内に開いた小さな「蘭学塾」が、慶應義塾大学の原点です。当時26歳だった福沢は藩命を受けて開塾しましたが、やがてこの塾は幕末・明治という激動の時代を生き抜き、日本最初の私立大学へと成長していきます。

転機となったのは1868年(慶応4年/明治元年)4月、塾が芝の新銀座(現在の港区浜松町)に移転されたときです。その年の元号「慶応」をそのまま名に冠し、「慶應義塾」と命名されました。そして1871年(明治4年)3月、さらに現在の三田(港区三田)へと移転。この移転の日を太陽暦に換算した4月23日が、慶應義塾大学の開校記念日として定められています。毎年この日、大学は休校となり、創立の歴史を振り返る機会となっています。

学問的な体制が整えられていったのもこの頃です。1890年(明治23年)5月には大学部が開設され、文学・理財・法律の三科が置かれました。そして1920年(大正9年)4月には、大学令にもとづく日本最初の私立大学(旧制大学)として正式に新発足し、文学・経済学・法学・医学の4学部からなる総合大学へと発展しました。

創立100年にあたる1958年(昭和33年)は、節目を刻む出来事が相次いだ年です。4月23日には、「蘭学塾」が開かれたとされる現在の聖路加国際病院付近に「慶應義塾発祥の地記念碑」が建立されました。同年11月8日には昭和天皇のご臨席のもと、日吉キャンパス(神奈川県横浜市港北区)の日吉記念館にて創立100年記念式典が挙行されています。さらに2008年(平成20年)11月8日、創立150年を迎えた節目には、天皇・皇后両陛下のご臨席のもと、日吉キャンパス陸上競技場で盛大な記念式典が催されました。

福沢諭吉が「学問のすすめ」を著し、「天は人の上に人を造らず」と説いた精神は、慶應義塾の教育理念の根幹をなしています。一人の藩士が藩命で開いた蘭学塾が、170年近い歳月を経て、三田・日吉・矢上・信濃町・湘南藤沢・芝共立・薬学部と多岐にわたるキャンパスを持つ総合大学へと発展した軌跡は、日本の近代教育史そのものといえるでしょう。