駒ヶ根ソースかつ丼の日 (記念日 4月27日)

駒ヶ根ソースかつ丼の日

「ソースカツ丼」と聞いて、卵でとじないカツ丼を思い浮かべる人は、実は全国的には少数派です。長野県駒ヶ根市では、カツ丼といえば当たり前のようにソースカツ丼のことを指します。ご飯の上に千切りキャベツを敷き、甘辛い秘伝のソースにくぐらせた揚げたてのカツをのせたこの一杯が、駒ヶ根市の名物として長年愛されてきました。その発祥は昭和初期にさかのぼります。駒ヶ根駅前広小路にあった「喜楽(現:きらく)」が、カツライスをヒントにソースカツ丼を考案したとされており、揚げたての熱々カツに甘辛ソースをからめ、冷たいキャベツの上にのせるスタイルは、食感と温度のコントラストが楽しめる一品として市民に広まっていきました。

この駒ヶ根ソースかつ丼を全国にPRしようと、1993年(平成5年)4月27日、市内の飲食店有志が集まって「駒ヶ根ソースかつ丼会」(駒ヶ根商工会議所内)を結成しました。4月27日はその結成日にちなんでおり、一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されています。この日を中心に、同会の加盟店・協賛店では割引サービスなどのイベントが実施されます。

駒ヶ根ソースかつ丼の最大の特徴は、そのソースにあります。各店が独自に開発した「秘伝のソース」を使うため、店によって味わいが異なります。甘辛い風味のソースがカツとキャベツの両方にからむことで、食べるたびに三者の味が口の中で混ざり合います。熱々のカツと冷たいキャベツという温度差も、この丼ならではのアクセントです。

「ソースカツ丼」は全国のご当地グルメとしていくつかの地域に根付いており、福井県や群馬県桐生市でも独自のスタイルが確立されています。一方、卵でとじるカツ丼が全国標準として広まった背景があるため、駒ヶ根式は「正統派ソースカツ丼」として一定の注目を集めてきました。記念日の制定には、こうした文化を地域の誇りとして発信し、街おこしにつなげる狙いも込められています。