渋谷ギャルの日 (記念日 4月28日)
1990年代、渋谷の路上には茶髪・日焼け肌・厚底ブーツを身にまとった女子高生たちが溢れていました。「コギャル」と呼ばれた彼女たちは、やがて一大社会現象となり、日本のポップカルチャー史にその名を刻みます。その文化的遺産を後世に伝えようと、4月28日は「渋谷ギャルの日」として制定されました。
この記念日を制定したのは、東京都渋谷区円山町に本社を構える株式会社エイチジェイです。日付は「し(4)ぶ(2)や(8)」という語呂合わせに由来し、渋谷のギャル文化の素晴らしさを広く世に知らしめることを目的としています。記念日は一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されています。
渋谷がファッション発信の地として頭角を現したのは1970年代のことです。1973年にパルコが開業し、1978年にはSHIBUYA109(通称「マルキュー」)が誕生。原宿と並ぶ若者文化の拠点として、渋谷の地位は確固たるものになりました。1990年代に入ると、SHIBUYA109内のALBA ROSA(アルバ ローザ)、CECIL McBEE(セシルマクビー)、LOVE BOAT(ラブボート)といったブランドが爆発的な人気を集め、ギャルファッションの聖地として機能するようになります。
1995年前後から渋谷の街に現れたコギャルたちは、制服をアレンジしたスタイルに日焼けした肌、細い眉、茶髪のロングヘアというルックスを確立しました。1996年に創刊されたギャル向け雑誌『egg』(エッグ)はこのムーブメントに火をつけ、同年代に流行した安室奈美恵のスタイルを模した「アムラー」とともに、渋谷発のギャル文化はメディアを席巻します。コギャルたちがルーズソックスを手に手に渋谷センター街を歩く光景は、当時の日本を象徴するイメージとして記録されています。
2000年代以降、ギャル文化は「黒ギャル」「盛りギャル」など多様なサブカルチャーへと分派しながら発展を続けました。しかし2010年代に入ると、人気モデルの引退や少子化、SNSの台頭による情報発信の多様化などを背景に、かつての勢いは失われていきます。それでも渋谷コレクションのようなギャルファッションの祭典は形を変えながら続き、令和に入ってからは若い世代の間で「Y2Kブーム」とともに90年代・00年代ギャルスタイルへの再評価が進んでいます。渋谷ギャルの日は、そうした文化の記憶を現代につなぎとめる役割を担っています。