ゴクゴクの日 (記念日 5月9日)
日本人が1年間に口にする水の量は、飲料水だけでも平均700リットルを超えるといわれています。蛇口をひねれば清潔な水が出てくる環境を当たり前のこととして育った私たちにとって、「水をゴクゴク飲む」ことは何の特別さもない日常の行為です。しかし世界では、2024年時点でいまも約21億人が安全に管理された飲料水を使えない状況に置かれており、未処理の地表水に頼って生活している人が1億人以上にのぼります。
「ゴクゴクの日」は、毎年5月9日に制定されています。「ゴ(5)ク(9)ゴク」という語呂合わせを日付の由来とし、「きき酒師ちえの料理と酒の相性研究」のホームページを主宰する池田千恵氏が2005年(平成17年)に制定しました。初夏の日ざしが気持ちよくなるこの季節に、ビールや冷たい飲み物をゴクゴクと飲みながら爽快感を味わうとともに、水環境に恵まれない地域の人々に思いをはせる——そういった二つの意味を持つ記念日です。日本記念日協会により正式に認定・登録されています。
この日には「ゴクゴク飲む飲み会」と称したイベントが開催され、参加者が思い思いの飲み物をゴクゴクと楽しみます。単なる飲み会にとどまらず、活動を通じて得られた収益は水環境の整備を目的としてラオスなどへ寄付される仕組みとなっています。ラオスはメコン川という大河が縦断する国ですが、乾季になると川の水位は急激に下がり、農村部の小さな支流では水がほとんどなくなってしまいます。ラオスの農村部では安全な飲料水を入手できる人の割合が今なお低水準にとどまっており、特に北部山岳地帯では学校に安全な給水設備すら備わっていないケースが少なくありません。
楽しく飲んで、その先につながる——「ゴクゴクの日」は、日常の小さな幸福と遠い国の切実な現実を一本の飲み物でつなごうとする試みです。水という資源の恵みを再確認しながら、日ごろは意識しない水環境の問題を身近なものとして考えるきっかけにしてみてください。
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