長城清心丸の日 (記念日 毎月5日)
牛1,000頭にわずか1頭からしか採れない、きわめて希少な生薬があります。牛の胆のうや胆管にできた結石「牛黄(ごおう)」です。黄褐色で1〜4cmほどの不規則な球形をしており、強心・解熱・鎮静などさまざまな薬理作用を持つことから、約2,000年前の中国最古の薬物書『神農本草経』にも「長く服用しても害のない上薬」として記録されています。現代でも牛黄は東アジア各地で高価な生薬として取引されており、その採取率の低さゆえに十分な量を確保すること自体が難しいとされています。そのため牛黄を実際に配合した市販薬は限られており、「長城清心丸」はそのひとつです。
長城清心丸の中国名は「牛黄清心丸」といいます。牛黄のほか甘草(かんぞう)・人参・芍薬・防風など10種類の生薬をバランスよく配合した滋養強壮薬で、虚弱体質の改善、肉体疲労の回復、毎日の健康増進を目的として使われてきました。日本への輸入・販売を手がけるのは岐阜県瑞浪市に本社を置くアスゲン製薬株式会社です。同社は2001年(平成13年)、毎月5日を「長城清心丸の日」として制定しました。5日を選んだのは「5(ご)」を主薬の「牛黄(ごおう)」の「ご」と読む語呂合わせで、記念日は一般社団法人・日本記念日協会にも認定・登録されています。服用方法は食間の空腹時に1日2回が基本で、食間とは食後2〜3時間が経過し胃の中がほぼ空になったタイミングを指します。成人は1回1丸、8歳以上15歳未満は半丸で、丸薬を適宜小さく切って使います。生薬製剤は継続的な服用によって効果が積み重なるとされており、体質改善を目的とする場合は一定期間続けて飲むことが前提となっています。
「健康で長生き」をテーマに掲げるこの薬は、2,000年以上の歴史を持つ処方を現代に伝えています。