イトウの日 (記念日 1月10日)

イトウの日

体長1mに達するまでに15年かかる。それが、日本最大の淡水魚イトウの成長速度です。最大で1.5mを超えることもありますが、そこまで育つには気の遠くなるような年月が必要で、だからこそ大型個体との遭遇は「幻」と呼ばれてきました。1月10日は、このイトウをテーマにした「イトウの日」です。「1」と「10」で「イトウ」と読む語呂合わせにちなみ、北海道北見市の「北の大地の水族館」(おんねゆ温泉・山の水族館)が制定しました。一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。

イトウはサケ科の魚で、国内では北海道の一部の河川にのみ生息が確認されています。かつては岩手県や青森県にも分布していましたが、今では道内の限られた水系に追い詰められており、環境省レッドリストで絶滅危惧IB類(EN)に指定されています。北海道大学の調査によると、生息する河川は道内7水系、個体数は少なくとも2,000尾と推定されています。稚魚のうちはカゲロウ類などの水生昆虫を主食にしていますが、1歳を過ぎると魚食性が出てきて他の魚を積極的に捕食するようになります。性成熟はメスで6〜7歳、オスで4〜6歳ごろとされており、産卵は3月から5月にかけて行われます。寿命は15〜20年以上と長く、ゆっくりと、しかし確実に大きくなっていきます。

「北の大地の水族館」は、イトウを目玉展示として飼育・展示しており、この記念日を通じて認知度の向上と保護の機運を高めることを目指しています。道内では産卵遡上を助ける魚道の整備や環境DNA解析による生息域調査が進められており、絶滅を食い止めるための取り組みが続いています。語呂合わせの記念日でありながら、背景には日本固有の巨大淡水魚をめぐる真剣な保護活動があります。