百十郎の日 (記念日 1月10日)

百十郎の日

岐阜県各務原市を流れる境川の堤には、1200本もの桜が植えられています。「百十郎桜」と呼ばれるこの並木は「にほんさくら名所100選」に選定されており、毎春20万人を超える花見客が訪れる名所です。木を植えたのは、明治から昭和にかけて地元で活躍した歌舞伎役者・市川百十郎氏。その名を冠した日本酒ブランドが「百十郎(ひゃくじゅうろう)」です。「百十郎」を手がけるのは、大正9年(1920年)創業の株式会社林本店。岐阜県各務原市に蔵を構え、5代目蔵元の林里榮子さんが醸す限定流通ブランドとして2012年に立ち上げられました。記念日の日付は「百十郎」の「百十=110」に由来し、1月10日を「百十郎の日」として、一般社団法人・日本記念日協会が2017年(平成29年)に認定・登録しています。

このブランドの大きな特徴は、ラベルのデザインにあります。歌舞伎独特の化粧法である「隈取(くまどり)」をモチーフにした鮮やかな図柄が目を引き、海外では「one ten」の名でも親しまれています。国際的な評価も高く、KURA MASTERコンクールでプラチナ賞、インターナショナルワインチャレンジSAKE部門で銅メダルを受賞するなど、日本の枠を超えた実力派銘柄です。

ラインナップは純米大吟醸の「黒面(くろづら)」「白金(はっきん)」、純米吟醸の「G-mid(ジーミッド)」「三枡紋(みますもん)」、純米酒の「赤面(あかづら)」「山廃」など多彩。名称にも歌舞伎の世界観が息づいており、見た目にも楽しいお酒です。桜の名所を生んだ役者の名を背負い、蔵の外でも春ごとに20万人を魅了し続けている——そのスケールの大きさが、この銘柄の面白さでもあります。