豆腐の日 (記念日 10月2日、毎月12日)

豆腐の日

豆腐の歴史は古く、中国から日本に伝わったのは奈良時代とも平安時代とも言われています。それから1000年以上、日本人の食卓に欠かせない存在であり続けてきた豆腐に、正式な記念日ができたのは1993年のことです。日本豆腐協会が「とう(10)ふ(2)」という語呂合わせから10月2日を「豆腐の日」として制定しました。日本豆腐協会は東京都千代田区岩本町に事務局を置き、国内の主要な豆腐製造業者を会員とする業界団体です。豆腐の製造・品質・流通に関する研究や教育を促進し、日本を代表する伝統的健康食品である豆腐をPRすることが制定の目的です。なお、10月2日だけでなく、同じ語呂合わせで毎月12日も「豆腐の日」とされています。

豆腐は大豆の搾り汁、つまり豆乳を凝固剤で固めた加工食品です。凝固剤としては天然にがり(塩化マグネシウムが主成分)が有名ですが、硫酸カルシウムやグルコノデルタラクトンなども使われます。凝固剤の種類や製法によって、絹ごし豆腐・木綿豆腐・充填豆腐など異なる食感の豆腐が生まれます。絹ごしは豆乳をそのまま固めるため滑らかで、木綿は一度固めてから圧縮するため水分が少なく締まった食感になります。

日本の豆腐が特徴的なのは、その柔らかさと淡白な味わいです。同じ豆腐文化を持つ中国や韓国では、炒めたり揚げたりして調理されることが多く、日本よりも水分が少なく硬い豆腐が主流でした。日本では冷奴や湯豆腐のようにそのまま味わう食べ方が発達したため、豆腐自体が繊細な味と食感を持つ方向に進化したと考えられています。

「豆腐」という漢字表記も興味深いものがあります。「腐」は本来「納屋の中で肉を熟成させる」という字義から転じ、柔らかく弾力性があるものを意味していました。しかし日本では食品に「腐る」という字を使うことを嫌う風潮があり、「豆富」や「豆冨」と表記されることもあります。

豆腐の栄養価は高く、100gあたりのたんぱく質は木綿豆腐で約7g、絹ごし豆腐で約5gです。動物性たんぱく質に比べて低カロリーで、イソフラボンやカルシウム、鉄分も含まれています。冷奴・味噌汁・湯豆腐・揚げ出し豆腐・麻婆豆腐・豆腐ハンバーグなど、和洋中を問わず幅広い料理に活用されており、近年は植物性たんぱく質への関心の高まりとともに国際的な注目も集めています。