碧南人参の日 (記念日 1月23日)
愛知県碧南市の砂地で育つ冬ニンジン「へきなん美人」は、全国出荷量3位を誇るブランド産品です。毎年11月から3月にかけて旬を迎え、1月から2月が最も甘みの乗る時期とされています。
碧南市でニンジン作りが始まったのは大正時代のことです。市の南部に広がる海沿いの畑は、足が沈むほどさらさらとした砂地で、水はけが良くニンジンの根がまっすぐ伸びやすい環境が自然に整っています。この柔らかな土壌こそが、美しい形と独特の甘みを生み出す最大の理由です。現在の年間出荷量は約7,500トンにのぼり、愛知県は冬ニンジンの主要産地として全国にその名を知られています。
ブランド名「へきなん美人」が誕生したのは2004年のことです。それ以前は長さや形がそろいにくく、袋詰め作業に苦労することも多かったといいます。そこでJAあいち中央とニンジン部会、種苗会社が協力して新しいF1品種「碧南美人」を共同開発しました。名前の通り、鮮やかな紅色でスッと伸びた形がそろっており、まさに絵に描いたような見た目が最大の特長です。
味の面では、ニンジン独特の青臭さが少なく糖度は7度以上。甘みが強いのでサラダや生ジュースにそのまま使うのはもちろん、冬の煮物に加えればじっくりと旨みが引き出されます。栄養面でもβカロテンを豊富に含んでおり、油と一緒に加熱することで体内への吸収率がさらに高まります。旬の時期は甘みがピークに達するため、シンプルなグラッセやポタージュにするだけでその実力を実感できます。産地の農家では「甘いから子どもが嫌いじゃなくなる」とも言われており、ニンジンが苦手な人にこそ一度試してほしい品種です。
記念日「碧南人参の日」は1月23日。「いい(1)にん(2)じん(3)」の語呂合わせと、碧南人参が最も熟して甘くなる旬の時期を重ね合わせて制定されました。申請したのはJAあいち中央碧南人参部会で、一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されています。ブランドのPRが目的ですが、この時期に産地直送のへきなん美人を取り寄せてみるのは、記念日の過ごし方として十分すぎるほどです。