第23回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作が3月5日に発売開始

第23回ミステリー大賞

開催日:3月5日

第23回ミステリー大賞
『一次元の挿し木』ってどんな話?
ヒマラヤで発見された古人骨と失踪した妹のDNAが一致し、主人公が謎を追う企業謀略ミステリーです。
『どうせそろそろ死ぬんだし』の魅力は?
余命宣告された人々が集まる交流会での不審な死を巡る、緊迫感と驚きの展開が特徴のミステリーです。

第23回『このミステリーがすごい!』大賞の受賞作品が登場

株式会社宝島社が主催する第23回『このミステリーがすごい!』大賞の「文庫グランプリ」において、受賞作品として選ばれたのは『一次元の挿し木』と『どうせそろそろ死ぬんだし』の2作品です。これらの作品は、それぞれ異なる魅力を持ち、ミステリーの新たな地平を切り開くものとなっています。

『一次元の挿し木』は2025年2月5日に、そして『どうせそろそろ死ぬんだし』は2025年3月5日に宝島社文庫レーベルから発売されます。これらの作品がどのようにして生まれたのか、またその内容について詳しく見ていきましょう。

第23回『このミステリーがすごい!』大賞、「文庫グランプリ」 受賞2作品が発売! 画像 2

受賞作品の詳細

受賞作品の一つ『一次元の挿し木』は、企業謀略ミステリーとして位置づけられています。この作品は、ヒマラヤ山中で発見された二百年前の人骨が、四年前に失踪した妹のDNAと一致するところから物語が始まります。主人公の悠は、妹の生死を解明するために動き出し、さまざまな謎に迫っていくことになります。

一方、『どうせそろそろ死ぬんだし』は超新星の館ミステリーとして、余命宣告を受けた人々が集まる交流会を舞台にしています。この作品では、参加者の一人が不審な死を遂げることで、探偵業を営む七隈とその助手が事件の真相に迫ります。

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『一次元の挿し木』のあらすじ

この作品は、古人骨の発掘にまつわる不可解な事件を中心に展開されます。悠は、遺伝人類学を学ぶ大学院生であり、妹のDNAが古人骨と一致することから、さまざまな危険に巻き込まれていきます。物語の中で、悠は教授の殺害や古人骨の盗難といった事件に直面し、真相を解明するために奔走します。

著者の松下龍之介は、作品について「迷宮」をテーマにしていると述べています。執筆中はストーリー構成に悩みながらも、最終的には論理的に破綻のない道筋を見つけたとのことです。読者にとっては、非常に緊迫感のある展開が待っていることでしょう。

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『どうせそろそろ死ぬんだし』のあらすじ

『どうせそろそろ死ぬんだし』では、探偵業を営む七隈が余命宣告された人々との交流会に参加します。交流会の中で、参加者の一人が不審な死を遂げることから、七隈たちはその死因を調査し始めます。自然死なのか、あるいは殺人なのか、物語は次第に緊迫した展開を見せていきます。

著者の香坂鮪は、作品を通じて「文学の海を生きていきたい」と語り、今後の作家としての成長を期待させるコメントを残しています。

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文庫グランプリの意義と背景

『このミステリーがすごい!』大賞は、2002年に創設された新人賞であり、ミステリーおよびエンターテインメント作家の発掘と育成を目的としています。2020年度からは「文庫グランプリ」が新設され、優れた作品を文庫として刊行することに注力しています。

これまでの受賞作品には、累計32万部を突破した『レモンと殺人鬼』をはじめ、多数のヒット作が存在します。また、受賞作品に加えて編集部推薦の「隠し玉」として、さまざまな作品が文庫化され、新人作家の育成と映像化される話題作を生み出しています。

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文庫本の魅力

文庫本は、誰もが手に取りやすいサイズと価格で提供されるため、読書人口の拡大に寄与しています。この「文庫グランプリ」は、文庫本の価値と可能性に再注目し、多くの新しい作家たちにチャンスを提供することを目指しています。

宝島社は、今後も新しい作家や作品を発掘し、業界の活性化に寄与することを宣言しています。

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受賞作品の著者について

『一次元の挿し木』の著者、松下龍之介は1991年生まれで、東京都江戸川区出身です。現在は機械システム事業に従事しながら、執筆活動を行っています。彼の作品は、緻密な構成と独自の視点が光るものとなっています。

『どうせそろそろ死ぬんだし』の著者、香坂鮪は1990年生まれで、熊本県出身の医療従事者です。彼は循環器を専門としながら、文学の世界でも新たな挑戦を続けています。

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まとめ

第23回『このミステリーがすごい!』大賞の「文庫グランプリ」に選ばれた『一次元の挿し木』と『どうせそろそろ死ぬんだし』は、それぞれ異なる魅力を持つ作品です。これらの作品は、ミステリーの新たな地平を切り開くものであり、読者に新しい体験を提供することが期待されます。

作品名 著者 発売日 定価 ジャンル
一次元の挿し木 松下龍之介 2025年2月5日 900円(税込) 企業謀略ミステリー
どうせそろそろ死ぬんだし 香坂鮪 2025年3月5日 800円(税込) 超新星の館ミステリー

これからも新たな才能が生まれ、ミステリーの世界がさらに豊かになることが期待されます。

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