山内惠介25周年特番が4月23日放送、彼の歩みと感動のエピソードに迫る

山内惠介のデビュー25周年を振り返る特別番組「歌謡プレミアム特別版」

2025年4月21日、BS日テレは「歌謡プレミアム特別版」と題し、デビュー25周年を迎えた演歌界の貴公子、山内惠介の歩みを振り返る特別番組を放送する。放送日は4月23日（水）よる8時から9時54分までの予定である。

この番組では、山内のデビューからの四半世紀にわたる歌手人生に焦点を当て、彼が直面してきた困難や成功、そして感動的なエピソードが語られる。

デビュー当初の思い出と感情

山内惠介は2001年、17歳の時に「ぼくはエンカな高校生」というキャッチフレーズでデビューした。彼のデビュー曲「霧情」は、旅立ってしまった恋人を想う女性の心情を描いたものであり、当時の彼はこの曲の内容を理解するにはまだ若すぎたと振り返る。

彼は「正直、もっと明るい曲が歌いたかった」と本音を打ち明けるが、今では「霧情」でデビューしたことに感謝している。25年の歳月を経て、彼の声が女性の心を歌うのにふさわしいものであることを実感しているという。

母との思い出

山内は、上京した当初の孤独感やホームシックについても語った。彼は一人暮らしが初めてで、母が一週間だけ彼の新居を整えてくれた後、別れが訪れる際には追いかけて行ったという。母の涙が彼にとっての支えとなり、彼の音楽活動の原動力の一つであった。

「母が振り返った時、泣いていたんです。あの瞬間がなければ耐えられなかったかもしれません」と語る山内の言葉からは、母への深い愛情と感謝が伝わってくる。

試練と成長の道

歌手としてのキャリアは決して順調ではなかった。最初の頃はお客様が付いてくれたものの、手ごたえを感じられず、CDの売上も思うようにはいかなかった。100枚売りたいところが50枚しか売れなかったこともあったという。

「夢と現実の違いを感じていました」と山内は当時の心境を語る。彼は8年目に事務所を移籍することを決意し、その際には危機感を抱いていたことも明かした。前の事務所では実家に帰ることを禁じられ、親とは6年間音信不通だった。

再会と母の言葉

祖母の葬儀で6年ぶりに家族と再会した際、母から言われた言葉が彼の心を動かした。「あなたは歌を歌っている時が一番幸せな顔をしている。だから、その道を続けてほしい」という母の言葉に、山内は気持ちを切り替え、歌手としての道を貫く決意を新たにした。

母の心情を理解することで、山内は自身の苦しみも少しずつ和らいでいったという。

ヒット曲と紅白歌合戦への道

デビューから13年が経った頃、山内に待望のヒット曲「恋の手本」が生まれた。この曲は、彼が初めて主演を務めた舞台「曽根崎心中」の劇中歌であり、彼にとって特別な意味を持つ楽曲である。

「恋の手本」がヒットした翌年、2015年には念願の紅白歌合戦に初出場を果たした。初めての紅白ステージで歌った「スポットライト」は、彼にとって忘れられない思い出となった。スタジオで母に電話をかけた際、感情が高ぶり「もしもし」としか言えなかったというエピソードも語られ、スタジオは感動に包まれた。

椎名林檎との意外なエピソード

山内は、紅白で共演した椎名林檎とのエピソードも披露した。彼は高校の後輩であることを告げた後、林檎に楽曲を提供してほしいとお願いしたところ、快く受け入れてくれたという。これからのコラボレーションに期待が高まる。

今回の特別番組では「スポットライト」の他にも、紅白で歌った「流転の波止場」やコンサートで人気の「さらせ冬の嵐」なども披露される予定である。

故郷のグルメと音楽の魅力

特別版では、故郷・糸島のグルメも紹介される。山内が愛する地元の美味しい料理をスタジオで試食し、視聴者にもその魅力を伝える。

また、地元福岡を舞台にした村田英雄のヒット曲「無法松の一生（度胸千両入り）」や、仲の良い天童よしみとの「旅まくら」のカバーも行われる。山内の芸能界での交友録も語られ、彼の音楽活動の主軸がファンの声を大切にしていることも強調される。

この特別番組は、山内惠介の25年間の歩みを知る貴重な機会であり、視聴者にとっても感動的な内容が盛りだくさんである。デビュー当初の思い出から、母との絆、ヒット曲の誕生、そして故郷の魅力まで、様々なエピソードが詰まったこの番組を通じて、山内惠介の音楽と人生に触れることができる。