NIPPONIA 秩父 門前町が4月25日にリニューアルオープン、歴史と文化を体験

バリューマネジメント株式会社が「NIPPONIA 秩父 門前町」を運営受託しリニューアルオープン

2025年4月25日、バリューマネジメント株式会社（本社：東京都千代田区、代表：他力野 淳）は、秩父エリアの観光拠点として「旅の目的となるホテル」を目指し、分散型ホテル「NIPPONIA 秩父 門前町」の運営を株式会社秩父まちづくりより受託することを発表しました。この新たな運営体制により、ホテルの客室に必要な改修を行い、リニューアルオープンを果たします。

秩父の歴史と文化を体験できる宿泊施設として、地域との連携を強化し、訪れるお客様に快適な滞在環境を提供することを目指します。

「NIPPONIA 秩父 門前町」の概要

「NIPPONIA 秩父 門前町」は、2022年に西武秩父駅周辺に残る3棟の歴史的建造物を改修し、利活用した分散型ホテルです。明治初期から昭和初期にかけて建築された以下の3つの建物が、客室やレストランとして利用されます：

• 小池煙草店（登録有形文化財）
• 宮谷家（小池煙草店に併設）
• マル十薬局

これらの建物は、それぞれ異なる雰囲気を持ち、宿泊者に特別な体験を提供します。今回の運営受託に際しては、これらの建物の歴史的価値を尊重しながら、快適な滞在環境に整備される予定です。また、レストランダイニングの料理コンセプトも「秩父キュイジーヌ」へとアップデートされ、地域の食文化を楽しむことができます。

運営受託の背景と地域活性化の取り組み

株式会社秩父まちづくりは、観光まちづくりとともに「NIPPONIA 秩父 門前町」の開発・運営を担ってきた会社です。近年、日本政府が推進する観光立国政策に基づき、東京・京都・福岡といった主要都市以外の地域への旅行者誘致が求められています。これにより、秩父エリアは観光地としての可能性が高まっています。

しかし、秩父市内では空き家の増加や人口流出による過疎化が進んでおり、地域課題が顕在化しています。秩父エリアは東京から約80分というアクセスの良さを持ちながら、豊かな自然や歴史文化を有しているため、観光まちづくりによる地域の魅力向上が期待されています。

バリューマネジメント株式会社は、これまでの歴史的建物の利活用や分散型ホテルの運営における実績を活かし、地域の課題解決に貢献することを目指しています。

VMG HOTELS & UNIQUE VENUESの理念と特徴

VMG HOTELS & UNIQUE VENUESは、バリューマネジメント株式会社が展開するグループブランドであり、「文化を紡ぐ」という理念を掲げています。このブランドは、歴史的・文化的価値の高い建物を「観る対象」ではなく「利用する対象」として活用し、宿泊やレストラン、パーティ、MICEといった多様な用途で提供します。

現在、全国で24の会場を展開しており、各建物が持つ歴史やストーリーを生かした空間を提供することで、訪れる人々に記憶に残る体験を提供することを目指しています。公式サイトはこちらです。

分散型ホテルの展開と地域への貢献

VMGは2015年に「篠山城下町ホテル NIPPONIA」の運営を開始して以来、2024年までに日本全国で13地域に分散型ホテルを展開しています。この分野のパイオニアとして、地域の歴史と文化を再発見し、それを特別な体験として提供しています。

分散型ホテルでは、まちに点在する歴史的建物を客室として活用し、地域の名店や美しい庭園、商店などを巡ることで、まるでその地域が栄えた時代にタイムスリップしているかのような特別な滞在を演出します。各建物は、建築当時の姿をできる限り忠実に修復し、歴史の本質を尊重しながら現代のライフスタイルにも適応させた文化体験を提供しています。

また、観光開発が進行中の地域にも積極的に出店し、ホテルそのものを旅の目的地とすることで新しい宿泊者を誘引し、観光消費の拡大を図っています。これにより、オーバーツーリズムの解消にも寄与し、持続的なまちづくりと観光モデルの実現に挑戦しています。

「NIPPONIA 秩父 門前町」の特長と地域の魅力

「NIPPONIA 秩父 門前町」は、創建2000年を超える秩父神社の門前町であり、絹の市場町としても栄えたエリアに位置しています。この地域には、明治の商家や大正レトロなタバコ店など、歴史的な古民家が改修され、分散型の宿泊施設として利用されています。

施設内にはレストランも併設されており、宿泊者は地域の食文化を楽しむことができます。それぞれの建物が持つ独自の雰囲気を楽しみながら、秩父の歴史や文化を体験できる特別な宿泊体験を提供します。公式ページはこちらです。

地域課題を解決する株式会社秩父まちづくり

株式会社秩父まちづくりは、2020年に設立されたまちづくり会社であり、地域の課題を解決するために活動しています。豊かな自然資源や歴史文化を活かし、エリア計画を策定し、歴史的建物の利活用を通じて秩父の魅力を発信しています。

これからの時代に向けた新しい観光体制を構築することで、地域の活性化を創出し、移住のきっかけ作りや関係人口の増加を図ることを目指しています。

バリューマネジメント株式会社の理念と事業展開

バリューマネジメント株式会社は、「文化を紡ぐ」という理念のもと、税金に頼らず持続可能なまちづくりの実現を目指しています。文化財や歴史的建物を修復し、ホテルやレストラン、宴会場、MICEとして活用することで、新たな価値を生み出し、歴史的資源の収益化を実現しています。

現在、92棟の歴史的建築物を活用し、文化の保存・継承と経済活性化の両面から地域を支える事業を展開しています。

このように、バリューマネジメント株式会社は秩父エリアの地域活性化に向けて特別な宿泊体験を提供し、地域の歴史や文化を体験できる場所を作り出しています。観光まちづくりにおける取り組みが、地域の未来にどのような影響を与えるのか、注目されます。