2025年5月、飲食料品478品目が値上げ。ハムや香辛料に影響大
ベストカレンダー編集部
2025年4月30日 09:49
飲食料品値上げ動向
開催日:5月1日
飲食料品の値上げ動向とその影響
2025年5月における飲食料品の値上げは、株式会社帝国データバンクの調査によると、合計478品目に達しました。この数値は、前年同月と比較して5カ月連続で増加しており、特にハム・ソーセージなどの食肉加工食品や香辛料を中心とした調味料が多くを占めています。
2025年の通年における飲食料品の累計品目数は1万4409品目にのぼり、前年実績の1万2520品目を上回っています。このような値上げの動向は、消費者にとって重要な関心事となっており、特に家庭用食品においては、値上げの影響が直に感じられています。
2025年5月の値上げ詳細
2025年5月の値上げ品目を食品分野別に見ると、以下のような内訳が明らかになっています。
- 加工食品: 137品目(主にハム・ソーセージなど食肉加工食品)
- 調味料: 192品目(カレールウや香辛料など)
- 酒類・飲料: 48品目(コーヒー飲料など)
また、2025年の値上げの平均値上げ率は15%であり、これは前年同月と比較して11.9%の増加を示しています。このような値上げの傾向は、2023年6月以来約2年ぶりの記録的な値上げラッシュの一環とされています。
値上げの要因と影響
飲食料品の値上げの背後には、さまざまな要因が存在しています。主な要因は以下の通りです。
- 原材料の価格高騰: 原材料費の上昇が全体の97.9%を占めています。
- 人件費の増加: 労働市場の厳しさから、52.0%が人件費に起因しています。
- 物流コストの上昇: トラックドライバーの労働時間規制などが影響を及ぼしています。
- エネルギーコストの上昇: 電気・ガスなどの光熱費の影響が特に顕著です。
これらの要因が複合的に作用し、飲食料品の価格上昇を引き起こしています。特に、エネルギーコストに関しては、年間で66.1%を占めるなど、消費者への影響が大きいことがわかります。
今後の見通し
2025年の飲食料品の値上げは、年間で約2万品目に達する可能性があると予測されています。この数字は、2022年の水準に並ぶ可能性があり、消費者にとっては厳しい状況が続くことが考えられます。
現状、消費者の値上げ疲れが顕著であり、買い控えが進んでいることから、さらなる値上げが行われる場合には消費者の節約志向が強まるリスクも存在します。飲食料品メーカーは、内容量の減少を通じた実質値上げを含め、難しい価格設定の判断を迫られています。
まとめ
| 項目 | 2025年5月の値上げ品目数 | 2025年通年の累計品目数 | 平均値上げ率 |
|---|---|---|---|
| 加工食品 | 137品目 | 3685品目 | 16% |
| 調味料 | 192品目 | 4904品目 | 16% |
| 酒類・飲料 | 48品目 | 2759品目 | 16% |
| 総計 | 478品目 | 1万4409品目 | 15% |
このように、2025年の飲食料品の値上げ動向は、消費者にとって重要な問題であり、今後も注視する必要があります。値上げの要因は多岐にわたり、特に原材料費や人件費、物流コストの影響が大きいことが明らかになっています。消費者や業界関係者は、今後の動向に敏感に反応し、適切な対策を講じることが求められます。