HLQ Airのベータ版が5月1日から提供開始!次世代の四足歩行ロボットの特長とは
ベストカレンダー編集部
2025年5月1日 16:44
HLQ Airベータ版提供
開催日:5月1日
日本発、四足歩行ロボット “HLQ Air” 発表
株式会社Highlanders, Inc.は、2025年5月1日より新たに開発した四足歩行ロボット “HLQ Air(エイチエルキューエアー)” のベータ版提供を開始することを発表しました。このロボットは、東京大学発のロボットベンチャーによるもので、柔軟な四足歩行移動を可能にし、多彩なミッションに対応できる設計が特徴です。
HLQ Airの開発は、軽量化と小型化を実現し、さらにソフトウェアアップデートを通じて機能拡張が可能な点が注目されます。初回のベータ版は国内の自治体、研究機関、インフラ企業などを中心に提供され、正式な製品版は2025年内にリリース予定です。
HLQ Airの主な特長
HLQ Airは、複雑な地形や環境下でも安定した移動性能を発揮することができ、未来の産業現場に新たな可能性と価値を提供します。以下にその主な特長を詳しく紹介します。
1. AIによる歩行制御
本製品には、機械学習や強化学習を活用したAI歩行制御アルゴリズムが搭載されています。このアルゴリズムにより、歩行中の路面変化や外部からの力に対して即座に姿勢を補正することが可能です。特に、小型ロボットは質量が軽いため、環境の影響を受けやすいという課題がありますが、AIがリアルタイムで各関節のトルクや位置を調整し、安定した歩行を実現します。
従来のPID制御やプリセットモーションを使用するロボットでは、不整地や傾斜のある場所での動作に課題がありましたが、HLQ Airはセンサーデータと学習モデルを組み合わせた適応型歩行制御を採用しており、芝生や傾斜路でも転倒せずスムーズな動作が可能です。
2. 耐衝撃性とメンテナンス性の高さ
小型ロボットは転倒や衝突が起きやすく、部分的な破損への耐性とパーツの交換しやすさが重要です。従来の高剛性素材のみで構成されたロボットは衝撃に弱く、損傷時の修理が難しいという課題がありました。
HLQ Airは、高強度樹脂やカーボン素材を採用し、ある程度の変形に耐える柔軟性を兼ね備えています。さらに、カーボン骨格との組み合わせにより、全体の耐久性を向上させています。破損した場合でもコストの低い部品単位で交換が可能で、メンテナンスも簡便です。
3. コンパクト設計による狭い場所への対応
HLQ Airは、本体サイズをA4用紙と同等に抑えることで、狭い通路や機械間の隙間など、限られたスペースでもスムーズな移動が可能です。小型ながら必要十分な機能をフル装備し、走破性を犠牲にせず高いパフォーマンスを維持しています。屋内外を問わず多様な現場での運用に適応し、設置場所を選ばない汎用性を備えています。
HLQ Airの仕様
HLQ Airの具体的な仕様は以下の通りです。
| 商品名称 | HLQ Air(エイチエルキューエアー) |
|---|---|
| 寸法(スタンバイ状態) | W600 x D280 x H150mm |
| 寸法(起立状態) | W600 x D280 x H280mm |
| 質量 | 8.5 kg(バッテリー含む) |
| 最大積載重量 | 3.5 kg(徐歩モード)、2.0kg(通常歩行) |
| 駆動方式 | 電動アクチュエータ(関節4自由度) |
| 最高移動速度 | 平均3 m/s |
| バッテリー駆動時間 | 25 分(連続歩行)、90分(静止状態) |
| 走破性能 | 30 cm 段差、35° 傾斜 |
| 通信方式 | Wi-Fi:IEEE 802.11 b/g/n (2.4GHz) |
会社概要と今後の展望
株式会社Highlandersは、2023年5月に設立され、資本金は1,000,000円です。代表取締役は上原昇馬氏で、ヒューマノイドや四脚ロボットの開発、ロボット用シミュレータの提供などを行っています。従業員数は23名(業務委託含む)で、所在地は東京都豊島区南大塚にあります。
HLQ Airは、会社のビジョンである「労働をロボットで一掃する」という挑戦的な目標の第一歩であり、今後もロボット技術の発展に貢献していくことが期待されます。
まとめ
HLQ Airは、次世代の四足歩行ロボットとして、柔軟な移動性能や高い耐久性を兼ね備えた製品です。以下に本記事で紹介した内容をまとめます。
| 特長 | 詳細 |
|---|---|
| AIによる歩行制御 | 機械学習を活用したリアルタイム姿勢補正 |
| 耐衝撃性とメンテナンス性 | 高強度樹脂とカーボン素材の使用 |
| コンパクト設計 | A4用紙と同等のサイズで狭い場所にも対応 |
HLQ Airは、今後のロボット技術において重要な役割を果たすことが期待され、多様な現場での活躍が見込まれます。
参考リンク: