2025年5月30日開始、Liquidが証券口座の不正ログイン対策に生体認証パスキーとバインディングを提供
ベストカレンダー編集部
2025年5月30日 12:13
証券口座不正対策開始
開催日:5月30日
証券口座の不正取引対策を強化する新プランの提供
株式会社Liquid(本社:東京都中央区、代表取締役:長谷川 敬起、以下「Liquid」)は、証券業界における不正ログイン対策を強化するための新プランを発表しました。このプランは、スマートフォンやPCと本人を確実に結びつける「バインディング」を行い、ログイン時には生体認証によるパスキーを活用するものです。これにより、不正者が狙うIDやパスワード、ワンタイムパスワードを利用したフィッシング攻撃からユーザーを守ることが可能になります。
Liquidは、2025年5月30日09時00分にこの新プランを発表し、証券業界のセキュリティを一層強化することを目指しています。これにより、ユーザーはより安全に取引を行うことができるようになります。
不正取引の現状とその影響
近年、オンライン証券口座を狙った不正アクセスが急増しています。金融庁の発表によると、2023年1月から4月末までの不正取引額は3,000億円を超え、不正者はフィッシングやマルウェアを用いて口座を乗っ取り、取引量の少ない株を使った不正売買に悪用しています。
具体的な手口としては、自らの口座で高値の売り注文を出し、乗っ取った口座から買い注文を出して価格をつり上げ、その利益を得るというものです。このような行為により、乗っ取られた口座には多大な損失が残ることになります。
証券口座乗っ取りの実態
証券口座の乗っ取りは、金融業界全体に深刻な影響を及ぼしています。多要素認証が導入されているものの、ワンタイムパスワード(OTP)もフィッシングの対象となっているため、完全な防御策とは言えません。フィッシング対策協議会は、2024年11月末に過去最高となった不正送金被害額(80.1億円)を挙げ、リアルタイムフィッシングのリスクを警告しています。
米国国立標準技術研究所(NIST)や米国国土安全保障省サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)も、ワンタイムパスワードの使用に対するリスクを指摘しており、より安全な認証手段の必要性が高まっています。
新プランの特徴と利点
Liquidが提供する新プランは、パスキーによるパスワードレスな生体認証と、スマホやPCと本人を結びつけるバインディングを組み合わせることで、不正ログイン対策を強化します。
パスキーの活用
パスキーは、スマートフォンやPCに登録された情報を基に「その人本人かどうか」を確認し、顔認証や指紋認証でログインできる仕組みです。これにより、IDやパスワードを入力する必要がなく、利便性が高く、フィッシングに対しても強い特長があります。
パスキーは、画面ロック解除と同じ操作で使用できるため、ユーザーにとっても使いやすいシステムとなっています。
バインディングの仕組み
バインディングは、パスキーの初回登録や新しい端末での取引開始時に、口座開設時に確認済みの氏名や生年月日、顔の情報と、スマホの持ち主の情報が一致するかを確認します。これにより、不正な第三者が勝手にパスキーを登録することを防ぎます。
バインディングの方法には、以下の2種類があります:
- 本人確認書類のICチップを読み取り:運転免許証やマイナンバーカードに内蔵されたICチップから、氏名や生年月日、顔写真などの情報を読み取り、口座開設時に確認済みの情報と照合します。
- 顔認証:ユーザーによる自撮りの顔画像と、口座開設時に確認済みとして登録されている顔画像と照合します。
このように、Liquidの新プランは、不正ログインを防ぐための強力な手段を提供します。
料金とサービスの概要
新プランの料金は、パスキーが1ユーザーあたり1円/月(税抜)から提供されます。この価格設定により、多くのユーザーが手軽に利用できるようになっています。
Liquidは、証券業界における生体情報や生体行動に特化した画像解析・ビッグデータ解析を行っており、LIQUID eKYCやLIQUID Shield、LIQUID Authなどのサービスを展開しています。これらのサービスは、個人認証や不正検知に役立つものです。
企業情報
株式会社Liquidは、2018年12月に設立され、東京都中央区日本橋本町に本社を置いています。代表取締役は長谷川 敬起氏であり、主に生体情報や生体行動に特化した解析技術を提供しています。
株式会社ELEMENTSも、同じく東京都中央区日本橋本町に本社を置き、2013年12月に設立されました。生体認証や画像解析技術を活用した個人認証ソリューションを提供しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プラン名 | 不正ログイン対策プラン |
| 料金 | 1ユーザー 1円/月(税抜) |
| 提供会社 | 株式会社Liquid |
| バインディング方法 | ICチップ読み取り、顔認証 |
| パスキーの特徴 | 生体認証によるパスワードレス認証 |
以上のように、Liquidの新プランは、証券口座の不正取引対策を強化するための効果的な手段を提供しています。これにより、ユーザーはより安全に取引を行うことができる環境が整います。
参考リンク: