2025年5月30日開催「Co-Design Challenge Pitch #1」日本の新価値を世界に広げる挑戦
ベストカレンダー編集部
2025年5月30日 17:19
Co-Design Challenge Pitch開催
開催日:5月30日
「Co-Design Challenge Pitch #1」イベントレポート
2025年5月30日、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、「Co-Design Challenge Pitch#1」を開催しました。このイベントは、デザインとものづくりを通じて日本の新しい価値を世界に広げることを目的とし、万博の開催を契機に様々な社会課題を解決するためのプロダクト開発を行う「Co-Design Challenge(CDC)」プログラムの一環として実施されました。
イベントは万博会場のフューチャーライフヴィレッジで行われ、EXPO共創プログラムディレクターの齋藤精一氏と、日本デザイン振興会の常務理事である矢島進二氏がナビゲーターを務めました。登壇者には、象印マホービン株式会社、一般社団法人吉野と暮らす会、信楽陶器工業協同組合、特定非営利活動法人府中ノアンテナの4つの団体が参加し、それぞれのプロダクトの背景や社会課題へのアプローチを発表しました。
プロダクト発表の内容
各登壇者は、自らのプロダクトに込められたストーリーや今後の展望を語りました。
- 象印マホービン株式会社
- 新事業開発室の小谷啓人氏が登壇し、マイボトルで飲料提供するための洗浄機を発表しました。この洗浄機は万博会場内に10台設置されており、簡単な操作で20秒で洗浄が完了します。小谷氏は、実証実験を始めた頃に応募したことを振り返り、デザインには吉野杉を使用し、CO2削減量を表示するLEDパネルを設置したことを説明しました。
- 一般社団法人吉野と暮らす会
- 吉川晃日氏は、奈良県吉野町の林業の歴史を紹介し、万博会場に設置されたベンチが伐採した木を使用していることを説明しました。このプロジェクトは、吉野の木の魅力を伝えることを目的としており、万博後にはベンチを吉野に持ち帰り、イベントで活用する予定です。
- 信楽陶器工業協同組合
- 丸滋製陶株式会社の今井将之氏が登壇し、琵琶湖の生き物をモチーフにした陶製テーブルやスツールを紹介しました。また、陶芸体験として明山陶業が提供する食器やアクセサリーの創作体験についても触れました。信楽焼の歴史やリサイクル陶土の開発についても詳しく説明しました。
- 特定非営利活動法人府中ノアンテナ
- 副理事長の小谷直正氏が、広島県府中市の地域の特徴や、万博会場に提供している額縁工房の椅子について説明しました。地域の伝統技術を活かした製品作りや、急激な人口減少に伴う文化の継承についての想いを語りました。
イベントの意義と今後の展望
このイベントは、各事業者が自身のプロダクトを通じて社会課題に取り組む姿勢を示す重要な機会となりました。齋藤氏は、「万博を共創の場として、中小企業やベンチャーも参加できる仕組みを作り、新しい何かを生み出すことが重要」と強調しました。また、矢島氏は「これからの未来を作っていくプレイヤーが集まった」と述べ、参加者の意義を再確認しました。
登壇者たちは、万博終了後の活動についても言及し、地域の魅力を発信し続ける意欲を示しました。特に、吉野と暮らす会の吉川氏は、木の魅力を伝えることが後継者不足の課題解決につながると期待を寄せました。
次回の「Co-Design Challenge Pitch」について
次回のイベントは、2025年6月17日(火)に開催される予定です。ナビゲーターには服部滋樹氏と内田友紀氏が招かれ、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社、株式会社金森合金、甲子化学工業株式会社が登壇します。これにより、さらなる多様なプロジェクトが紹介されることが期待されます。
今後もCDCは、万博を通じて社会課題の解決に向けた取り組みを進めていく予定です。万博を契機に、地域の魅力やものづくりの現場を知ってもらう機会が増えることが期待されます。
| 登壇者 | プロダクト | 主な内容 |
|---|---|---|
| 象印マホービン株式会社 | マイボトル洗浄機 | 簡単操作で洗浄、CO2削減量表示 |
| 一般社団法人吉野と暮らす会 | 吉野材のベンチ | 木の魅力を伝えるプロジェクト |
| 信楽陶器工業協同組合 | 陶製テーブル・スツール | リサイクル陶土の開発と陶芸体験 |
| 特定非営利活動法人府中ノアンテナ | 額縁工房の椅子 | 地域の伝統技術を活かした製品作り |
以上のように、「Co-Design Challenge Pitch #1」は、デザインとものづくりを通じて日本の新しい価値を世界に広げるための重要なステップとなりました。各登壇者の発表を通じて、社会課題に対する意識が高まり、今後の活動に期待が寄せられます。
参考リンク: