2025年4月実施のASEMtechシリーズA資金調達で非侵襲画像診断機器開発が加速へ
ベストカレンダー編集部
2025年6月2日 09:55
ASEMtech資金調達
開催日:4月1日

ASEMtech、シリーズAラウンドで2.5億円を調達
ASEMtech株式会社は、2025年4月に実施したシリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による総額2.5億円の資金調達を実施しました。これにより、非侵襲で病理組織学的評価が可能な画像診断機器の開発を加速し、医療・産業分野の革新に挑むことを目指しています。
本ラウンドには、株式会社みらい創造インベストメンツ、BPキャピタル株式会社、レオ電子株式会社、クオンタムリープベンチャーズ株式会社が参加しています。

ASEM法の技術的特徴
ASEM法(Acoustically Stimulated Electromagnetic method)は、超音波を照射することで生体組織や産業マテリアルに発生する微弱な電磁信号(ASEM信号)を検出・解析する技術です。この技術の最大の特徴は、従来の超音波画像では捉えきれなかったコラーゲン線維の配向性や蓄積といった病理組織学的な“質”の情報を、非侵襲・定量的に可視化できる点にあります。
この革新により、以下のような医療分野における応用が期待されています:
- 運動器疾患(骨、腱、靭帯)の早期診断
- 慢性疾患やがんにおける進行度評価
- 予防医療や個別化治療の高度化
また、産業分野においても、鉄鋼やEVモーターなどにおける材料の劣化・変性状態を非破壊で検出する技術としての期待が高まっています。

資金の活用方法と今後の展望
今回の第三者割当増資で調達した資金は、運動器や血管の疾患に関する臨床研究を加速させるために活用されます。これを踏まえ、医療機器としての薬事申請に向けた取り組みを展開していく予定です。また、シードラウンドで開発された産業用非破壊検査装置についても、顧客企業の多様なニーズに応える製品として市場展開を進めていきます。
ASEMtech株式会社の代表取締役である生嶋健司は、今回の資金調達を契機に、運動器・血管疾患をターゲットにした臨床研究を加速し、医療機器としての薬事申請に向けた準備を本格化させるとともに、インフラ保守や品質評価を目的とした産業用非破壊検査装置の市場展開を積極的に進める意向を示しています。
引受先のコメント
資金調達に参加した各社からのコメントも寄せられています。以下はその一部です:
- 株式会社みらい創造機構 執行役員/パートナー 高橋 遼平
- 「ASEMtechが非医療機器分野において着実に販売実績を積み上げ、事業の有効性を実証していることを高く評価しています。」
- BPキャピタル株式会社 チーフキャピタリスト 濱村 晃司
- 「同社はシードラウンド以降、着実にマイルストーンをクリアしており、さらなる成長を期待しております。」
- レオ電子株式会社 常務取締役 吉野 悟志
- 「ASEM法に大きな可能性を感じ、より緊密な関係を構築していきたいと思っています。」
- クオンタムリープベンチャーズ株式会社 代表パートナー 諏訪 博俊
- 「ASEM法が医療・インフラ領域に新たな価値をもたらすことを期待しております。」
これらのコメントからも、ASEMtechが持つ技術への期待と信頼が伺えます。
ASEMtech株式会社について
ASEMtech株式会社は、超音波による電気・磁気の可視化技術「ASEM法」を核に、医療・ヘルスケアおよび産業分野において革新的なソリューションを提供することを目指しています。会社の概要は以下の通りです:
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | ASEMtech株式会社 |
本社所在地 | 東京都小金井市中町二丁目24番16号 東京農工大学小金井キャンパス |
設立 | 2023年11月 |
代表取締役 | 生嶋健司 |
事業内容 | ASEM法に関わる医療応用機器及び産業用非破壊検査機器の研究開発、設計、製造、販売、賃貸 |
HP | https://asem-tech.com/ |
ASEMtechは、健康寿命の延伸と安心・安全な社会の実現に貢献することを使命とし、研究開発を推進しながら革新的技術の社会実装を加速させていく所存です。
以上のように、ASEMtechは今後の医療・産業分野において重要な役割を果たすことが期待されています。技術の進展とともに、さらなる情報提供が行われることが望まれます。