2025年6月からソフトバンクがマイナンバーカードICチップ読み取りの本人確認サービスを導入へ
ベストカレンダー編集部
2025年6月2日 11:39
ソフトバンク本人確認導入
開催日:6月2日
ソフトバンクにおける新たな本人確認手法の導入について
2025年6月2日、サイバートラスト株式会社と株式会社Liquidが提携し、ソフトバンク株式会社においてオンラインでの携帯電話契約時の本人確認方法として「iTrust本人確認サービス」が採用されることが発表されました。これにより、マイナンバーカードのICチップを利用した厳格な本人確認が可能となり、2026年4月に施行される予定の携帯法改正にも対応します。
この新しいサービスは、オンラインでの携帯電話のお申し込み時に、利用者が基本的な個人情報を入力することなく、迅速に本人確認を行えることを目的としています。具体的には、マイナンバーカードのICチップを読み取ることで、公的個人認証サービス(JPKI)を利用した厳格な本人確認が実現します。
携帯法改正の背景とその影響
近年、携帯電話を利用した特殊詐欺の増加が顕著となっています。警察庁の報告によると、2024年の特殊詐欺の認知件数は20,987件と前年より10.2%増加し、被害額は721.5億円に達しました。このような背景から、総務省は携帯法の施行規則を改正し、2026年4月1日からオンラインでの本人確認においてICチップ読み取りが必須となることを決定しました。
これにより、携帯電話契約時に用いる本人確認書類の偽造や不正利用を防止するための厳格な措置が求められることになります。特に、マイナンバーカードや運転免許証などのICチップを利用した本人確認が重要な役割を果たすことになります。
新しい本人確認サービスの特徴
今回導入される「iTrust本人確認サービス」と「LIQUID eKYC」には、以下のような特徴があります。
- iTrust本人確認サービス: マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用し、公的個人認証を行う方法です。
- LIQUID eKYC: 自撮りの顔画像とマイナンバーカードや運転免許証のICチップに記録された情報を照合することで本人確認を行います。
これらのサービスにより、利用者は以下のようなメリットを享受することができます。
- 不正利用の防止: ICチップから読み取った情報の署名検証により、偽造カードの利用を防ぎます。
- 利便性の向上: 基本的な個人情報の入力が不要となり、迅速な本人確認が可能になります。
- 審査負担の軽減: ICチップの活用により、審査の自動化が進み、目視確認に比べて審査工程が効率化されます。
サービスの具体的な内容と実績
「iTrust本人確認サービス」は、従来の本人確認手続きにおいて郵送や転送不要書留郵便を用いる必要がなく、オンラインでの本人確認が可能になることで、業務の効率化とコスト削減を実現します。サイバートラストは、マイナンバーカードを利用した公的個人認証に関するプラットフォーム事業者として、主務大臣の認定を受けており、信頼性の高い本人確認を提供しています。
一方、「LIQUID eKYC」は、ネット上での契約やアカウント登録、口座開設時に必要な身元確認をオンラインで完結させるサービスです。運転免許証やマイナンバーカードの撮影、ICチップの読み取りを行い、自撮りの顔写真との照合を行うことで、迅速かつ安全な本人確認を実現しています。これまでに、ELEMENTSグループ全体で約1.3億件の本人確認を行い、約600社との契約を結んでいます。
まとめ
サイバートラストとLiquidが提供する新たな本人確認サービスは、携帯電話契約における不正利用防止と利用者の利便性向上を目指しています。今後の携帯法改正に対応し、ICチップ読み取りを活用した厳格な本人確認を実現することで、より安全な通信環境を提供することが期待されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | iTrust本人確認サービス、LIQUID eKYC |
| 導入予定時期 | 2025年夏以降 |
| 法改正施行日 | 2026年4月1日 |
| メリット | 不正利用防止、利便性向上、審査負担軽減 |
| 実績 | 累計本人確認件数約1.3億件 |
このように、携帯電話契約における新しい本人確認手法は、より安全で便利なサービスを提供することを目指しており、今後の展開に注目が集まります。
参考リンク: