6月11日開始、アイルランド政府が日本で食品・飲料品の輸出促進トレードミッションを実施へ

アイルランド日本トレード

開催期間:6月11日〜6月14日

アイルランド日本トレード
アイルランド政府のトレードミッションって何をするの?
2025年6月11日から14日まで日本で、政府関係者との会談やアイリッシュビーフなど食品のプロモーション、さらに大阪万博のアイルランド・ナショナルデー参加などを行います。
なぜ日本市場がアイルランドにとって重要なの?
日本は高品質な食品を求める市場で、アイルランド産食品の輸出額が増加中。品質や持続可能性を重視する日本市場は、アイルランドの戦略的な優先市場です。

アイルランド政府、食品・飲料品の輸出促進を目的に日本でトレードミッションを実施

アイルランド政府は、2025年6月11日から14日までの4日間、農業・食糧・海洋省のマーティン・ヘイドン大臣を率いる政府貿易使節団によるトレードミッションを実施します。このミッションは、アイルランド政府食糧庁Bord Bia(ボード・ビア)が主催し、東京と大阪の2都市にわたり、日本政府関係者との会談や、アイリッシュビーフ、乳製品、飲料、シーフードのプロモーション活動が行われます。特に、6月14日には大阪万博「アイルランド・ナショナルデー」への参加も予定されています。

アイルランドは2024年には、世界180か国以上に農産物および食品を輸出し、その輸出額は170億ユーロ(約2兆7,710億円)に達すると見込まれています。この背景には、アイルランドの農業・食品分野の持続的な成長を目指す業界主導の戦略「Food Vision 2030」があり、2030年までにアイルランドからの農産物・食品分野の輸出額を210億ユーロ(約3兆4,230億円)へと拡大する明確な目標が掲げられています。今回の日本でのトレードミッションは、この戦略の一環として重要な市場の一つである日本との関係強化を図る重要な機会です。

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日本市場の重要性とトレードミッションの目的

日本は、アイルランド政府による市場優先度調査において、アイルランド産食品・飲料の優先市場として特定されています。そのため、アイルランド政府食糧庁Bord Biaは2019年に東京事務所を開設し、日本市場へのアプローチを強化しています。前回の日本へのトレードミッションは2022年に実施されており、2024年にはアイルランドから日本への食品・飲料輸出額が1億6,100万ユーロ(約262億4,300万円)に達する見込みです。

マーティン・ヘイドン大臣は、「日本はアイルランドの農産・食品分野において、引き続き重要な市場です。日本の消費者は高品質な製品を求めており、品質やトレーサビリティに対する意識も年々高まっています」と述べています。また、アイルランドでは国家的食品サステナビリティプログラム「オリジングリーン」を通じて、品質、安全性、持続可能性の向上に取り組んでいます。今回の訪問は、アイルランドが誇る世界最高水準のプレミアム食品を日本のお客様にご紹介し、関係構築・強化を図ることを目的としています。

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トレードミッションの主要な活動内容

今回のトレードミッションでは、アイルランド産の牛肉、乳製品、飲料、シーフードのプロモーションを目的とした一連のイベントや会合が行われます。主なハイライトは以下の通りです:

  • アジア初となる「Chefs’ Irish Beef Club」の設立および3名の日本人シェフの加盟発表
  • アイルランド発のポテトチップスブランド「Keogh’s(キョーズ)」の伊勢丹を含む都内6つの小売店での販売開始
  • アイルランド産の牡蠣の5年ぶりの輸入再開

また、大阪万博のアイルランドパビリオンでは、アイルランド政府食糧庁Bord Biaが6月12日に日本の関連業者およびメディア向けに、6社のアイルランドウイスキーブランドによるテイスティングイベントを開催します。ジム・オトゥールCEOは、「日本は、品質を重視し舌の肥えた消費者を持つ、世界的に重要なウイスキー市場であり、世界の飲料トレンドをリードしています」と強調しています。

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持続可能な農業と貿易関係の強化

マーティン・ヘイドン大臣は、6月12日に大阪万博を訪問し、欧州委員会の農業・食品担当委員クリストフ・ハンセン氏と面会し、パネルディスカッション「持続可能で競争力のある農業:EUからの視点」に登壇する予定です。このセッションでは、ヨーロッパにおける持続可能かつ革新的な農業と、日本市場が求める要素、さらには双方の農業・食品分野における今後の貿易、投資、協力の可能性について議論されます。

また、訪日中の4日間で、東京にて日本の農林水産省関係者や、大阪にて日本中央競馬会(JRA)の関係者との会談も予定されています。アイルランド政府食糧庁Bord BiaのCEOであるジム・オトゥールも同行し、アイルランドの乳製品、食肉、シーフード、飲料の輸出業界を代表して、大阪での各種プログラムに参加します。

アイルランド政府の取り組みと今後の展望

アイルランド政府は、今回のトレードミッションを通じて、日本市場がアイルランドの農産・食品分野の輸出においていかに重要な位置を占めているかを明確に示すものと位置づけています。今後もBord Biaおよびアイルランド政府は、日本との関係をさらに強化し、品質、安全性、持続可能性を備えたアイルランド産食品の魅力を世界に発信していく方針です。

特に、2024年にはアイルランドから日本への飲料輸出が約1,100万ユーロ(約17億9,300万円)に達し、2020年比で35%の増加が見込まれています。中でもアイリッシュウイスキーの輸出は、そのうち約50%を占め、過去4年間で163%という顕著な成長を遂げています。

まとめ

今回のトレードミッションは、アイルランド政府が日本市場における関係強化を目指す重要な取り組みです。以下に、今回のトレードミッションの主な内容をまとめます。

日付 活動内容 目的
2025年6月11日-14日 トレードミッション実施 日本政府関係者との会談およびプロモーション活動
2025年6月12日 大阪万博参加、テイスティングイベント開催 アイルランド食品の魅力を伝える
2025年6月14日 アイルランド・ナショナルデー アイルランド文化の紹介

アイルランド政府の取り組みは、持続可能な農業の推進とともに、日本市場との関係を深めることを目指しています。今後の展開が注目されます。

参考リンク: