6月11日開始:アイルランド政府の貿易使節団が日本で食品市場拡大を推進

アイルランド貿易使節団来日

開催期間:6月11日〜6月14日

アイルランド貿易使節団来日
アイルランドのトレードミッションって何したの?
2025年6月11日から14日まで、アイルランド政府の使節団が日本で高品質食品の市場拡大を目指し、政府関係者や企業と面会し、プロモーションや協議を行いました。
アイリッシュウイスキーフェスティバルってどんなイベント?
2025年6月11日に東京で開催され、日本の輸入業者や小売業者に11社のアイリッシュウイスキーを紹介。日本市場での人気拡大を目指した商談の場となりました。

アイルランド政府の貿易使節団が来日

2025年6月11日(水)から14日(土)までの4日間、アイルランド政府の農業・食糧・海洋省マーティン・ヘイドン大臣が率いる政府貿易使節団が日本でトレードミッションを実施しました。このミッションは、アイルランド政府食糧庁Bord Bia(ボード・ビア)が主催し、東京と大阪の2都市で開催されました。

東京では、農林水産省や厚生労働省などの日本政府関係者、主要乳業企業の経営陣との面会が行われました。さらに、大阪では日本中央競馬会(JRA)との面会も実施され、アイルランドの高品質な食品・飲料の日本市場へのさらなる参入に向けた協議やプロモーション活動が行われました。

アイルランド政府、農業・食糧・海洋省 ヘイドン大臣率いる貿易使節団が来日 画像 2

アイリッシュウイスキーフェスティバル2025の開催

6月11日(水)には、東京・四谷にオープンした駐日アイルランド大使館新庁舎「アイルランドハウス東京」にて、アイリッシュウイスキーの魅力を伝える「アイリッシュウイスキーフェスティバル2025」が開催されました。このイベントでは、日本の輸入業者、販売代理店、小売業者向けに11社のアイリッシュウイスキーが紹介されました。

近年、アイルランド産ウイスキーは人気が高まっており、2024年には対日輸出額が前年比で39%増加し、5,359,760ユーロ(約9億円)、輸出数量は993,180kgに達する見込みです。日本は、アイルランド政府食糧庁Bord Biaの飲料戦略において重要な市場と位置付けられています。

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レセプションパーティー「Flavours of Ireland」

同日夜には、東京にて「Flavours of Ireland」と題したレセプションパーティーも開催されました。このイベントでは、日本のバイヤーや消費者向けにアイルランド産食品・飲料の魅力が紹介されました。

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大阪万博での国際舞台

その後、使節団は大阪で開催中の万博に向かいました。この万博は、5年に一度、各国がイノベーション、技術、文化、サステナビリティに関する最新の成果を発信する国際的な舞台です。マーティン・ヘイドン大臣は、欧州委員会 農業・食品担当委員のクリストフ・ハンセン氏とともに、「農業および食品分野における持続可能性と革新」をテーマにしたパネルディスカッションに登壇しました。

このディスカッションは、6月12日(木)に開催され、アイルランドのナショナルデーに先立つ重要なイベントとなりました。ナショナルデー当日には、日本におけるコールタス(Comhaltas Ceoltóirí Éireann、アイルランド音楽家協会)による文化パフォーマンスなど、アイルランドの文化を紹介する催しが行われました。

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トレードミッションの成果と今後の展望

今回のトレードミッションの成果について、マーティン・ヘイドン大臣は以下のように述べています。「今回の日本訪問は非常に実りあるものでした。日本政府関係者との対話を通じて、アイルランド産食品・飲料の高い品質、安全性、そして持続可能性を強調できたことは、両国の関係強化において非常に重要なステップとなりました。」

また、アイルランド政府食糧庁Bord BiaのCEO、ジム・オトゥールも「今回のトレードミッションは、日本市場がアイルランドの農産物および食品産業にとって、いかに重要であるかを改めて示すものとなりました。今週は、今後数年間にわたり継続的な成果をもたらすであろう、日本の主要なパートナーとの関係をさらに強化することができた非常に有意義な時間でした。」と振り返りました。

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主な成果

今回のトレードミッションでの主な成果は以下のとおりです:

  • アイルランド産オイスターが日本市場再上陸を公式発表。横浜市中央卸売市場本場のカキ専門仲卸、日本石花株式会社を通じて、アイルランド産オイスターが東京・神奈川を中心としたレストランで提供開始。
  • アジア初の「Chefs’ Irish Beef Club Japan」に、新たに3名の日本人シェフが加盟。アイリッシュ グラスフェッドビーフのさらなる認知拡大と普及を担うアンバサダーとして、リストランテ・ラ・ビスボッチャの井上裕基氏、The Momentum by Porscheの林祐司氏、Trattoria Da KENZOの西沢健三氏が加盟。同クラブの設立発表会が、都内レストラン「ザ・モメンタム・バイ・ポルシェ」で開催された。
  • アイルランドの人気ポテトチップスブランド「Keogh’s(キーオ)」が日本市場に初進出。東京で、「Keogh’s(キーオ)」の輸入元である株式会社シーエフシージャパンを訪問。

2024年には、アイルランドの対日食品総輸出額が約1億6,100万ユーロ(約262億4,300万円)に達する見込みで、乳製品、牛肉、豚肉、水産物、加工食品、アルコール飲料など幅広いカテゴリーをカバーしています。

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アイルランドの食品サステナビリティへの取り組み

アイルランド政府食糧庁Bord Biaは、品質、安全性、持続可能性を備えたアイルランド産食品の魅力を世界に発信することを目指しています。特に、アイルランドの取り組みは、国家的食品サステナビリティプログラム「オリジングリーン」を通じて、世界最高水準の食の安全性と持続可能性の向上に貢献しています。

このプログラムでは、第三者による測定・監査を実施し、食品の長期安定供給を保証しています。さらに、持続可能な牛肉・ラム肉保証(SBLAS)制度を通じて、アイルランドの肉牛農場における動物の健康・福祉、食品安全、土地の管理、バイオセキュリティなどの要件を定め、継続的改善を図っています。

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まとめ

今回のアイルランド政府のトレードミッションは、日本市場におけるアイルランド産食品・飲料の拡大に向けた重要なステップとなりました。以下に、主な成果をまとめました。

成果 詳細
アイルランド産オイスターの再上陸 横浜市中央卸売市場を通じて提供開始
Chefs’ Irish Beef Club Japanの新メンバー加入 3名の日本人シェフが加盟
Keogh’s(キーオ)の日本市場進出 株式会社シーエフシージャパンを通じて初進出

アイルランド政府食糧庁Bord Biaは、今後も日本との関係を強化し、アイルランド産食品の魅力を広めていく方針です。

参考リンク: