6月25日発売『沖縄 交差するまなざし』戦後80年の記憶を掘り下げる
ベストカレンダー編集部
2025年6月22日 14:51
沖縄戦記録書籍発売
開催日:6月25日
沖縄の「いま」を浮かび上がらせる魂の記録
株式会社晶文社は、2025年6月25日に新刊『沖縄 交差するまなざし――ジャーナリストが見つめた戦争と現在』を発売します。この書籍は、戦後80年という節目を迎える沖縄の歴史と現状を深く掘り下げた作品であり、税込価格は2,200円です。
著者の藤原健氏は、毎日新聞社を退職後、沖縄に移り住み、末期がんと診断されながらも取材を続けました。彼の残された時間で伝えたかったことは、沖縄の過去と現在の交差点に立ち、戦争の記憶を風化させないための重要なメッセージです。
沖縄戦の記憶とその影響
沖縄戦では、県民の約4人に1人が命を落とし、島は「捨て石」として扱われました。この悲劇的な歴史は、今日においても沖縄が抱える問題、特に在日米軍基地の存在に影響を及ぼしています。沖縄は現在、在日米軍基地の約7割を抱えており、戦後も続く「占領」の現実は、沖縄の人々の生活や文化に深く根付いています。
本書では、沖縄の人々がどのようにこの歴史を記憶し、どのようにその影響を受け続けているのかを探ります。藤原氏は、沖縄平和祈念資料館や、戦没者の遺骨を捜す活動を通じて、沖縄の「いま」を浮かび上がらせるための証言を集めました。
書籍の内容構成
本書は、以下のような目次で構成されています。
- 序章 沖縄戦をどう記憶するか
- 第Ⅰ章 ウチナーンチュの誇りを持って
- 第Ⅱ章 記憶の掘り起こし
- 第Ⅲ章 民主主義を問う
- あとがき
各章では、沖縄戦の実相や、ウチナーンチュの誇り、記憶の掘り起こし、そして民主主義の重要性について深く掘り下げています。
各章の詳細
第Ⅰ章では、母から伝えられた戦世の実相や、沖縄の人々が持つ「怒り」や「誇り」について語られます。具体的には、遺骨の視線や声を感じ取ることで、人間の尊厳を守るための思いが描かれています。
第Ⅱ章では、沖縄戦の記憶を掘り起こすことの重要性が強調され、「この子たち」の生と死を語ることで、命の尊さを再認識させます。また、「非戦」の願いを行動で示すことの大切さも述べられています。
第Ⅲ章では、沖縄における民主主義の現状が問われ、抵抗の記憶とその意味が継承される重要性について考察されます。特に、若者たちの怒りや、辺野古の問題に焦点を当てています。
著者プロフィールとその背景
著者の藤原健氏は、1950年に岡山県で生まれ、早稲田大学を卒業後、毎日新聞社で多くの役職を歴任しました。2006年には「戦後60年の報道」で「平和・協同ジャーナリスト基金大賞」を受賞しています。2016年に沖縄に移住し、沖縄大学大学院に入学。修士論文をもとに『魂の新聞』を出版しました。
現在は沖縄大学の客員教授として、沖縄戦の記憶継承ジャーナリズム論を教えています。彼の他の著書には『終わりなき〈いくさ〉~沖縄戦を心に刻む』などがあります。
書誌情報と購入方法
書名:『沖縄 交差するまなざし――ジャーナリストが見つめた戦争と現在』
著者名:藤原健
定価:2,200円(本体2,000円)
判型:四六判並製
頁数:304頁
ISBN:978-4-7949-8004-5
発売日:2025年6月25日
発行:株式会社晶文社
書籍の詳細は、以下のリンクから確認できます。
書籍サイト
まとめ
『沖縄 交差するまなざし』は、沖縄の過去と現在を深く掘り下げ、戦争の記憶を風化させないための重要な記録です。著者の藤原健氏が、戦後80年という節目において沖縄の「いま」をどのように捉え、どのように語り継いでいくのかが、読者にとって大きな関心事となるでしょう。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 書名 | 沖縄 交差するまなざし――ジャーナリストが見つめた戦争と現在 |
| 著者名 | 藤原健 |
| 定価 | 2,200円(税込) |
| 判型 | 四六判並製 |
| 頁数 | 304頁 |
| ISBN | 978-4-7949-8004-5 |
| 発売日 | 2025年6月25日 |
| 発行 | 株式会社晶文社 |
この書籍が、沖縄の歴史を知る上での貴重な資料となることを期待しています。
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