7月8日発表|DNA修復酵素NEIL1が肌の美しさに与える影響とは
ベストカレンダー編集部
2025年7月8日 11:53
NEIL1と肌の関係発見
開催日:7月8日
肌のメラニンとコラーゲンに影響を与えるDNA修復酵素『NEIL1』の発見
日本メナード化粧品株式会社は、2025年7月8日に、肌の美しさに重要な役割を果たすDNA修復酵素『NEIL1』の発現量が、メラニンやコラーゲンの量、さらには肌の明るさやシワの深さに関係していることを発表しました。この研究は、肌の健康を維持するために必要不可欠な要素として、NEIL1の重要性を示唆しています。
この研究の結果、NEIL1の発現が低い肌では、紫外線などによって損傷を受けたDNAの修復が滞り、シミやシワといった肌の悩みが生じやすくなることが明らかになりました。つまり、美しい肌を維持するためには、NEIL1を含むDNA修復酵素の発現を高めることが重要であるとされています。
個人差の要因としてのDNA修復能力
一般的に、肌は加齢とともに衰えていくものですが、同年代でもシワの多い人と少ない人がいることが観察されています。このような肌の性状の違いは、DNAの修復能力に起因している可能性があるとメナードは考えています。私たちのDNAは、紫外線や活性酸素などの影響で日々損傷を受けていますが、通常はDNA修復酵素によって速やかに修復されます。
メナードは、これまでの研究を通じて、加齢に伴いDNA修復酵素が減少することを確認しています。今回の研究では、DNA修復酵素が肌の性状に与える影響を詳細に調査しました。
肌性状の個人差を生み出す要因
年齢を重ねるにつれて、シミやシワなどの肌悩みが現れやすくなりますが、その程度は個々の肌によって異なります。メナードは、肌性状の個人差を生み出す要因として、DNA修復酵素に着目しました。DNAは、私たちの身体を構成するタンパク質を作り出すための設計図であり、肌においてもコラーゲンなど美肌に欠かせないタンパク質の産生に重要な役割を果たしています。
しかし、DNAは紫外線や活性酸素によって常に損傷を受けており、これを修復するための酵素が必要です。NEIL1の遺伝子発現量が低下すると、肌のメラニン量が増加し、明るさが低下することが確認されました。
NEIL1と肌性状の関連性
この研究では、女性被験者14名(年齢37~52歳)の顔面部を対象に、テープストリップを用いて角質細胞を採取し、NEIL1の遺伝子発現量を測定しました。また、同被験者の肌性状を測定し、NEIL1との関連を解析しました。
その結果、NEIL1の遺伝子発現量が多いほど、メラニン量が少なく、肌の明度が高くなることが確認されました。さらに、肌内部のコラーゲン量が多く、シワの深さが浅くなることも明らかになりました。
NEIL1がもたらす美しい肌の状態
NEIL1の遺伝子発現量が多いほど、血色の良さや肌表面のなめらかさなど、様々な肌性状が良好であることがわかりました。この結果から、DNA修復酵素が多いと、損傷を受けたDNAが速やかに修復されるため、メラニンの過剰生成やコラーゲンの産生低下が抑制され、美しい肌状態が維持できると考えられます。
今後の展望
今回の研究成果は、2025年7月4日から5日にかけて東京で開催された第50回日本香粧品学会学術大会にて発表されました。メナードは、この研究を基に、肌の老化を総合的に予防・改善するための化粧品の開発に活かすことを目指しています。
美しい肌を維持するためには、NEIL1をはじめとするDNA修復酵素の発現を高めることが重要であるという知見は、今後のスキンケア製品の開発において大きな影響を与えることでしょう。
| 研究結果の要点 | 詳細 |
|---|---|
| NEIL1の重要性 | メラニンやコラーゲンの量に影響を与え、美しい肌を維持するために必要。 |
| 個人差の要因 | DNA修復能力が肌性状に影響を与える。 |
| 肌性状との関連 | NEIL1の発現量が多いほど、肌の明度が高く、シワが浅い。 |
| 今後の化粧品開発 | 研究成果を基に、老化予防・改善に向けた製品開発を行う。 |
このように、NEIL1は肌の健康において重要な役割を果たしており、今後のスキンケア製品の開発においても注目されるべき要素となるでしょう。肌の美しさを保つためには、DNA修復酵素の発現を高めることが鍵であることが示されました。