7月10日開始、ニホン継業バンクとTRANBIが後継者問題解決で連携強化

ニホン継業バンクとTRANBIの連携

日本最大級のノンネーム・マッチング・プラットフォーム「TRANBI」と、継業マッチング・メディア「ニホン継業バンク」が業務協力協定を締結しました。この連携により、実名公開（オープンネーム）および匿名（ノンネーム）でのマッチング機会が地域の小規模事業者に提供され、地域の後継者問題の解決に取り組むことが期待されています。

ココホレジャパン株式会社（代表取締役：浅井克俊、所在地：岡山県岡山市）は、地域の継業・事業承継支援人材の採用や育成、支援拠点「継業サポートセンター」などを運営しています。一方、株式会社トランビ（本社：東京都港区、代表取締役：高橋聡）は、事業承継・M&Aマッチングプラットフォーム「TRANBI」を運営しており、両社は地域における事業承継の課題解決に注力しています。

業務協力の背景

日本の中小企業の約52％が後継者未定であり、6.3万社近くが休廃業に至っています。この状況は特に地域・自治体で顕著であり、事業の存続だけでなく、雇用やコミュニティの維持・発展の観点からも後を引き受ける文化の醸成が重要です。両社は、このような地域の後継者問題を解決するために連携を強化し、より効果的な支援を提供することを目指しています。

TRANBIは、オンライン上で匿名の案件情報を公開し、譲受を希望する会員からの会費で運用する成約手数料無料のマッチングサービスを提供しています。これにより、後継者不足の解消に貢献してきました。また、ココホレジャパンは、地域産業の廃業による地域経済の減退や人口減への対策として、地域産業の魅力を伝え、全国から継ぎ手を募集する継業マッチング・メディアを提供しています。

オープンネームとノンネームのマッチング機会

ニホン継業バンクでは、基礎自治体と連携し、後継者不在の地域産業と移住希望者など、全国の継ぎ手候補とのマッチングを支援しています。今回の連携により、ニホン継業バンクでのオープンネームによるマッチングに加え、匿名でのマッチングを希望する事業者には、ココホレジャパンが事業者の代理となりTRANBIでのノンネームでのマッチング機会を提供します。

具体的には、実名公開または匿名、双方でのマッチングを希望する事業者には、ニホン継業バンクとTRANBIの両方に掲載することで、譲渡先探しの選択肢を広げ、地域産業の承継に貢献します。

事業者のニーズに応えるマッチング

• オープンネーム: 実名でのマッチング機会を提供し、信頼性の高い取引を促進します。
• ノンネーム: 匿名でのマッチングを希望する事業者には、代理でのマッチングを行い、プライバシーを守ります。
• 両方の選択肢: 実名公開と匿名の両方でのマッチングを希望する事業者には、両方のプラットフォームを利用することで、より多くの選択肢を提供します。

両社のコメントと今後の展望

株式会社トランビの取締役COO、片山大一郎氏は、後継者不在による廃業が大きな社会問題であると述べ、企業同士が協力し合うことが重要であると強調しました。ココホレジャパンとの提携を通じて、地域の小さな事業者の事業承継を支援する姿勢を確認し、より効果的な解決策を模索しています。

一方、ココホレジャパンの代表取締役、浅井克俊氏は、少子高齢化や都市部への人口集中による地域の仕事や技術、文化の喪失を懸念し、手数料無料の公共サービス型のマッチングメディアとしてのニホン継業バンクの重要性を訴えています。彼は、地域の価値ある仕事や技術、文化の承継に向けた取り組みを強化していく意向を示しています。

TRANBIとニホン継業バンクの概要

TRANBI（トランビ）は、日本初の事業承継・M&Aマッチングプラットフォームとして2011年にサービスを開始しました。法人や個人、業種や事業規模を問わず、全国どこからでも事業を「譲りたい人」と「引き継ぎたい人」が出会えるオンラインの場を提供しています。

ニホン継業バンクは、基礎自治体等と連携し、M&Aでは承継の機会が与えられない地域産業の本質的な価値を伝え、継ぎ手を探す「事業承継版・空き家バンク」として機能しています。手数料無料で、地域との協働により高い継業成立率を実現しています。

このように、TRANBIとニホン継業バンクの連携は、地域の後継者問題の解決に向けた新たな一歩として注目されています。両社の取り組みが地域経済の活性化に寄与することが期待されます。