7月13日開始「祇園祭屏風飾と宇宙兄弟コラボ」展詳細
ベストカレンダー編集部
2025年7月12日 21:50
祇園祭屏風飾展示
開催期間:7月13日〜7月24日
祇園祭と屏風飾の伝統
祇園祭は、京都の夏を彩る伝統的な祭りであり、その中でも特に注目されるのが「屏風飾」です。この屏風飾は、京町家の格子戸を開け、商家の町衆が代々受け継いできた文化を一般に公開する行事です。屏風や調度品を飾ることで、町の誇りを体現し、訪れる人々にその美しさを伝えています。しかし近年、町家の減少により、屏風飾自体の継承が困難になっている現状があります。
そのような中、京都市中京区の六角町において、京都生活工藝館 無名舎 吉田家、藤井絞、そして新たに加わる文化サロン mononomaの三会場が連携し、屏風飾の伝統を未来へとつなぐべく、力を合わせて開催に取り組むことが決定しました。
イベント概要
このイベントは、「祇園祭 屏風飾を未来へ継ぐ・宇宙兄弟コラボ屏風展示」と題され、2025年7月13日(日)から7月24日(木)までの期間、京都市中京区六角町にて開催されます。会場は以下の三つです。
- 京都生活工藝館 無名舎 吉田家
- 藤井絞
- 文化サロン mononoma
それぞれの会場では、伝統と創造が響き合う屏風飾が展示され、訪れる人々に新たな「宇宙物語」を体験してもらうことを目的としています。
六角町とその歴史
六角町は、かつて松坂屋伊藤次郎左衛門邸や三井家が両替商として商いを営んでいた場所であり、京都の中心地に位置しています。この町は、祇園祭後祭中に建てられる北観音山を擁し、今もなお誇り高い町衆が暮らしています。六角町は、山鉾町として唯一無二の存在感を放っており、その文化は地域のアイデンティティとして深く根付いています。
近年、町家の取り壊しが進む中で、屏風飾の継承が難しくなっていることから、六角町の伝統文化を未来へとつなぐ取り組みが求められています。
屏風飾の展示内容
本イベントでは、以下の三つの「宇宙」が織りなす屏風飾が展示されます。
- 吉田家の宇宙
元祇園祭山鉾連合会理事長・吉田孝次郎が、自邸にて代々の屏風や、世界中を旅して収集した絨毯や小袖を公開します。毎年、来訪者を魅了するこの展示は、特に注目されています。 - 藤井絞の宇宙
江戸時代の屏風を中心に、伝統的工芸品である「京鹿の子絞」の染織品が格子戸越しに展示されます。 - mononomaの宇宙
箔工芸作家・裕人礫翔が、人気漫画『宇宙兄弟』とコラボレーションした屏風作品を展示します。伝統技術と物語の世界観を融合させた作品は、世代を超えて希望を届け続けています。
これらの展示を通じて、祇園祭の美と精神が次代へ引き継がれることが期待されています。
体験型企画「宇宙茶会」
屏風飾と連動した体験型企画として「宇宙茶会」が開催されます。この茶会では、和蝋燭の静寂の中で宇宙をテーマにした一服を楽しむことができます。開催日は2025年7月15日(火)、16日(水)、22日(火)、23日(水)で、各日11:00〜16:00の間に開催されます。
参加者は、以下の内容を体験できます。
- 希望者は自ら点てる薄茶
- 宇宙をイメージしたオリジナル和菓子
- コラボ屏風前での記念撮影
- ウェルカムドリンク
- 暗闇の中での特別茶道体験
定員は各回8名で、要予約となります。参加料は3,300円(税込)です。
出展・参加団体の紹介
本イベントに参加する団体や作家について紹介します。
- 京都生活工藝館 無名舎 吉田家
- 築116年の国登録有形文化財で、三代目当主・吉田孝次郎が守り続ける京町家です。
- 藤井絞株式会社
- 1915年創業の老舗で、京鹿の子絞や雪花絞りなど、絞り染めを使った着物を製造しています。
- mononoma(モノノマ)
- 物と間が調和する文化サロンで、バー・学びの場・季節の催しを通じて新たな創造を生み出しています。
- 裕人礫翔(ひろと・らくしょう)
- 伝統工芸士で、箔のアートを制作する作家です。吉田家当主の教え子であり、独創的な作品で国内外にて活躍しています。
これらの参加者たちが協力し合い、屏風飾の文化を未来へとつなぐための取り組みが行われています。
まとめ
本記事では、2025年に開催される「祇園祭 屏風飾を未来へ継ぐ・宇宙兄弟コラボ屏風展示」の詳細について紹介しました。伝統と創造が響き合うこのイベントは、六角町の文化を未来へとつなぐ重要な取り組みです。以下に本イベントの要点をまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会期 | 2025年7月13日(日)〜7月24日(木) |
| 会場 | 京都生活工藝館 無名舎 吉田家、藤井絞、文化サロン mononoma |
| 体験型企画 | 宇宙茶会(要予約、参加料3,300円) |
| 出展団体 | 吉田家、藤井絞、mononoma、裕人礫翔 |
このように、伝統文化の継承と新たな表現が融合する場として、多くの人々にとって魅力的なイベントとなることでしょう。
参考リンク: