7/23開催「アート・エンタテインメント」特別講義の全貌
ベストカレンダー編集部
2025年7月15日 10:10
アートエンタ特別講義
開催日:7月23日
特別講義「『アート・エンタテインメント』学ぶ、創る、残す〜伝統から現代まで〜」の開催について
2025年7月15日、学校法人日本財団ドワンゴ学園が発表した内容によると、ZEN大学のコンテンツ産業史アーカイブ研究センター(HARC)と立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)は、両者の共同研究および学術交流を記念した特別講義を開催します。この特別講義のタイトルは「『アート・エンタテインメント』学ぶ、創る、残す〜伝統から現代まで〜」で、2025年7月23日(水)13時00分から14時30分まで行われます。
本講義では、日本の表現文化資源を「学ぶ」「創る」「残す」ことをテーマに、長年にわたりデジタルアーカイブ事業に取り組んできた二人の専門家が登壇します。ZEN大学 HARCの細井浩一所長と立命館大学 ARCの赤間亮センター長がそれぞれの視点から、アーカイブの重要性や両センターの取り組み、AI時代における著作権の問題、さらには未来に向けた文化創造の展望について語ります。また、この講義はYouTubeおよびニコニコ生放送で無料配信される予定です。
デジタルアーカイブ戦略とその重要性
日本政府の知的財産戦略本部は、2025年5月に「デジタルアーカイブ戦略 2026-2030」を策定し、日本の文化的・学術的コンテンツのデジタル保存とその利活用を政府の重点戦略の一つと位置づけています。特に、ゲーム、アニメーション、マンガなどの日本のコンテンツ文化は、国際的なイメージ向上や外国人観光客の誘致に貢献し、経済の活性化にも寄与しています。しかし、その一方で、これらの文化を支えてきた方々の証言は多くが失われつつあり、歴史的事実に基づいた客観的な研究成果も不足しています。
ZEN大学HARCは、2023年に歴史プロジェクトとして始動し、コンテンツ産業の歴史を形作ってきた人々や物、事に関わる一次資料を広く収集・保存するアーカイブを構築しています。このアーカイブは、歴史資産として研究や教育、事業創造に活用されることを目指しており、社会的な利活用を促進しています。
立命館大学アート・リサーチセンターの取り組み
立命館大学ARCは、文部科学省が定める日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点として採択されており、浮世絵や古典籍、番付、日本・京都地図などに関するデータを250万件以上収録したデータベースを構築しています。このデータベースは、2023年度のアクセス数が900万PVを超え、ジャパンサーチとの連携数は75万件以上に達しています。多くの人がアクセスできる開かれたデータベースとして、多様な利用が期待されています。
共同研究では、マンガ、アニメーション、ゲームを中心としたメディア芸術コンテンツ分野やIT分野、ネット文化分野で活躍した人々の映像オーラル・ヒストリーの収集とデジタルアーカイブの構築が進められています。また、同人創作に関わる一次資料のデジタルアーカイブ構築プロジェクトも推進されています。これにより、アーカイブの公開意義やインターフェースについても詳しく紹介される予定です。
特別講義の詳細と関連イベント
特別講義「『アート・エンタテインメント』学ぶ、創る、残す〜伝統から現代まで〜」の概要は以下の通りです。
- 日時:2025年7月23日(水) 13時00分〜14時30分
- 登壇者:赤間亮(立命館大学ARCセンター長)、細井浩一(ZEN大学HARC所長)
- モデレーター:郡司聡(ZEN大学HARC顧問)
- 主催:ZEN大学 コンテンツ産業史アーカイブ研究センター(HARC)、立命館大学 アート・リサーチセンター(ARC)
- 内容:
- 赤間亮 「アート・エンタテインメントとしての“作るアーカイブ”」 (仮)
- 細井浩一「文化保存と創造をつなぐアート・エンタテインメントのアーカイブ戦略」
- パネルディスカッション 「アート・エンタテインメントを『学ぶ』『創る』『残す』」
- 配信URL:
さらに、ZEN大学ではオーラル・ヒストリーの公開に先立ち、HARC発起人である株式会社ドワンゴの川上量生顧問と細井浩一所長による公開講座「コンテンツ産業の歴史を記録する——ZEN大学HARCの使命と挑戦」を7月17日(木)に開催します。この講座は有料イベントですが、第1部はYouTubeで無料放送されます。
また、オーラル・ヒストリー公開後の7月28日(月)には、専門家の解説とともに博物館等を巡る生放送番組「ニコニコ美術館」とのコラボレーションによる特別番組が放送されます。オーラル・ヒストリーのアーカイブを「美術館」に見立て、HARCの細井所長と郡司顧問が、ライター・エディターの橋本麻里氏、文筆家・ゲーム作家の山本貴光氏とともに案内します。
登壇者プロフィール
特別講義に登壇する赤間亮氏と細井浩一氏のプロフィールは以下の通りです。
- 赤間亮
- 立命館大学文学部教授、アート・リサーチセンター(ARC)センター長。早稲田大学文学研究科博士後期課程を単位取得退学後、1991年より立命館大学で専任講師として活動。デジタルアーカイブ技術と日本芸術文化研究を融合したデジタル・ヒューマニティーズ型研究を推進してきた。
- 細井浩一
- ZEN大学教授、コンテンツ産業史アーカイブ研究センター(HARC)所長。立命館大学大学院経営学研究科で博士号取得後、立命館大学で教授として活動。特にゲーム保存活動においては「ゲームアーカイブ・プロジェクト」を推進し、現在も拡充中。
まとめ
本記事では、特別講義「『アート・エンタテインメント』学ぶ、創る、残す〜伝統から現代まで〜」の開催について詳しく紹介しました。デジタルアーカイブの重要性や、両大学の取り組み、関連イベントに関する情報をお伝えしました。
| イベント名 | 日時 | 登壇者 | 配信URL |
|---|---|---|---|
| 特別講義「『アート・エンタテインメント』学ぶ、創る、残す〜伝統から現代まで〜」 | 2025年7月23日(水) 13:00〜14:30 | 赤間亮、細井浩一 | ニコニコ生放送, YouTube |
| 公開講座「コンテンツ産業の歴史を記録する」 | 2025年7月17日(木) 19:00開始 | 細井浩一、川上量生 | 詳細リンク |
| ニコニコ美術館 特別番組 | 2025年7月28日(月) 19:00〜20:30 | 細井浩一、郡司聡、橋本麻里、山本貴光 | 配信URL |
これらのイベントを通じて、デジタルアーカイブの重要性や文化資源の保存に関する理解が深まることが期待されます。
参考リンク: