7月25日発売開始「熱中症救護袋」の革新的多機能システム
ベストカレンダー編集部
2025年7月22日 12:23
熱中症救護袋発売開始
開催日:7月25日
熱中症救護袋の革新性と重要性
近年、猛暑の影響により、熱中症による救急搬送者数が増加しています。2024年には過去最多となる97,578人が熱中症で搬送され、特に屋外作業やスポーツイベント、教育機関においては、従来の応急処置では対応が難しい重症化ケースが相次いでいます。これを受けて、ナインバード株式会社は、大阪大学との共同研究を基にした「熱中症救護袋(HEAT EMERGENCY COOL BAG)」の販売を開始しました。この製品は、熱中症による犠牲を減らすための新たな取り組みとして注目されています。
製品概要:速やかな冷却と安全な搬送
「熱中症救護袋」は、2024年熱中症診療ガイドラインに基づき、迅速に深部体温を38℃以下に下げる治療原則を現場で実現する多機能救護システムです。以下に製品の仕様と機能を詳述します。
- 対象:身長130〜190cmまでの成人・青少年
- サイズ:全長200cm×幅60cm×高さ40cm
- 冷却方式:水道水を用いた全身冷却システム
- 搬送機能:8箇所の搬送用取手付き担架構造
- 特殊設計:頭部開口・救急車収容対応ファスナー
- 設置時間:1分以内での迅速展開が可能
この製品は、建設現場や学校、スポーツイベント会場など、さまざまな場所に設置されることが推奨されています。
開発背景:社会課題に応えるために
ナインバード株式会社は、大阪大学医学部との共同研究を通じて、熱中症重症化防止のための救護ツールが不足していることを認識しました。研究では、テニスや高校野球大会での体温データを収集・分析し、現場での迅速な体温管理が重症化防止の鍵であることが明らかになりました。多くの現場責任者からは、「AEDはあるが熱中症には対応できない」という声が寄せられ、これを受けて「熱中症救護袋」の開発が進められました。
医学的には、熱中症の治療原則として「速やかな冷却、その後の搬送」が重要視されています。この製品は、現場での1分でも早い体温管理を実現するために設計されています。
製品の革新性:従来の応急処置を超える
従来の熱中症対策は、氷嚢での部分冷却や日陰での安静に限られていましたが、「熱中症救護袋」は以下の機能を一体化しています。
- 即時冷却システム:全身水冷却により、体温を迅速に低下させることが可能です。従来の冷却開始までの時間が5-10分だったのに対し、1分以内に短縮されます。
- 安全搬送機能:8箇所に取手を備えた担架構造で、搬送準備時間を10-15分から3分以内に短縮します。
- 現場対応力:専門知識がなくても2名で運用可能で、意識確認用の頭部開口構造を備えています。設置も迅速で、1分以内に展開可能です。
これらの機能により、熱中症の発生時に迅速かつ安全な対応が可能となります。
社会実装への取り組みと展望
ナインバード株式会社は、「命を守る熱中症対策」の社会実装を目指し、以下の分野での導入を推進しています。
- 全国建設業協会との連携による工事現場配備
- 高等学校体育連盟との協働による部活動安全対策
- 自治体防災計画・BCPへの組み込み支援
- 企業安全衛生管理システムへの統合
- AED設置施設への併設設置の推進
2025年7月25日からは先行販売を開始し、販売価格は55,000円(税込み)で、出荷時期は8月上旬から順次行われます。目標として、2025年度末までに全国1,000箇所への設置を目指しています。
社会的意義と法的義務化への対応
近年、企業における熱中症対策の法的義務化が進む中で、「熱中症救護袋」は以下の価値を提供します。
- 予防から救護までを包括的に実現
- 専門人員不要のコスト効率の良い運用システム
- AED同様の緊急時対応ツールとしての位置づけ
- 救護実績データに基づくさらなる安全性向上
このように、「熱中症救護袋」は熱中症対策の新たなスタンダードとして、社会に貢献することを目指しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 熱中症救護袋(HEAT EMERGENCY COOL BAG) |
| 対象者 | 身長130〜190cmまでの成人・青少年 |
| サイズ | 全長200cm×幅60cm×高さ40cm |
| 冷却方式 | 水道水を用いた全身冷却システム |
| 搬送機能 | 8箇所の搬送用取手付き担架構造 |
| 販売価格 | 55,000円(税込み) |
| 出荷時期 | 8月上旬から順次出荷 |
以上が、「熱中症救護袋」に関する詳細な情報です。この製品は、熱中症対策における新たなソリューションとして期待されており、今後の展開が注目されます。