2025年9月5日公開『九月と七月の姉妹』姉妹の絆と狂気を描く映画
ベストカレンダー編集部
2025年7月24日 13:15
映画公開九月五日
開催日:9月5日
映画『九月と七月の姉妹』の概要と注目ポイント
映画『九月と七月の姉妹』は、国内最大級の映画やドラマのレビューサービスであるFilmarks(フィルマークス)の映画レーベル「SUNDAE」の第7弾作品として2025年9月5日(金)に公開される予定です。この作品は、第77回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品されており、注目を集めています。公開に先駆けて、予告映像が解禁され、シンガーソングライターの吉澤嘉代子が映画予告ナレーションに初挑戦したことでも話題となっています。
映画は、史上最年少のマン・ブッカー賞候補作家デイジー・ジョンソンによる原作「九月と七月の姉妹」(原題:Sisters)を基にして制作されています。フランス人俳優アリアン・ラベドが監督を務め、彼の長編デビュー作としても期待が寄せられています。
物語の核心:いびつな姉妹の愛と狂気
本作は、15歳の姉妹、セプテンバーとジュライの複雑な関係を描いています。二人はわずか10ヶ月違いで生まれ、常に一心同体の存在として育ちました。姉のセプテンバーは強い意志を持ち、妹のジュライはそれに従う形で、互いに必要不可欠な存在となっています。しかし、オックスフォードの学校でのいじめをきっかけに、彼女たちの生活は一変します。
シングルマザーのシーラと共にアイルランドの海辺近くにある古い家<セトルハウス>に引っ越すことになった二人は、新しい環境での生活を通じて、セプテンバーとの関係が変化していくことに気づき始めます。特に、セプテンバーが発する「セプテンバーは言う──」という命令ゲームは、次第に緊張感を増し、外界から隔絶された家の中には不穏な気配が漂っていきます。
予告映像の内容と印象
解禁された予告映像では、セプテンバーとジュライの姉妹関係の深さと、それが引き起こす緊張感が強調されています。「心配しないで、おバカなジュライ。大丈夫だから」「セプテンバーは、私の憧れ」といったセリフが印象的で、二人の関係性がどれほど強いものであるかを示しています。
また、予告映像では、セプテンバーが同級生に対して容赦なく報復するシーンや、二人だけの遊びを通じての支配と服従の関係が描かれています。セプテンバーの「回って」「踊って」「笑うのを我慢して」という指示は、彼女の支配的な性格を浮き彫りにし、物語の核心に迫る重要な要素となっています。
吉澤嘉代子のナレーションと作品への思い
映画予告のナレーションを担当した吉澤嘉代子は、バカリズムが原作・脚本・主演を手掛けたドラマ『架空OL日記』の主題歌「月曜日戦争」や、モトーラ世理奈が出演するMVでも知られています。彼女は本作について「支配的なセプテンバー、服従するジュライ。姉妹は二人だけの合図や目配せで会話し、母親さえ介入させない歪な絆を結んだ」とコメントしています。
吉澤は、姉妹の無垢な表情や愛らしいファッションとは裏腹に、耳元で囁かれるような息遣いやざらついた効果音がスクリーンを不穏に包む様子を語っています。「あの口笛が耳にこびりついて離れない」との言葉からも、本作に対する彼女の強い思いが伝わってきます。
監督アリアン・ラベドの背景
監督のアリアン・ラベドは、ギリシャの奇妙な波(Greek Weird Wave)を代表する映画監督であり、彼女の作品は独特のスタイルで評価されています。彼女は、2010年にヨルゴス・ランティモス監督の『アッテンバーグ』で映画デビューを果たし、その後も数々の映画祭で受賞歴を持っています。今回の『九月と七月の姉妹』では、彼女の独自の視点で描かれる姉妹の絆と狂気が期待されます。
キャストと音楽の重要性
本作では、セプテンバーとジュライを演じるのは、カンヌの新星として評価されているパスカル・カンとミア・サリアです。彼女たちの演技は、映画のテーマである「いびつな絆」を表現する上で非常に重要な役割を果たします。また、音響デザインは『関心領域』でアカデミー賞音響賞を受賞したジョニー・バーンが担当しており、物語の不穏な雰囲気を引き立てる要素となっています。
映画『九月と七月の姉妹』は、姉妹の絆がどのようにして悪夢に変わっていくのかを描く作品であり、観客に深い印象を与えることが期待されます。公開日が近づくにつれ、ますます注目が集まることでしょう。
| 作品名 | 九月と七月の姉妹 |
|---|---|
| 監督 | アリアン・ラベド |
| 原作 | デイジー・ジョンソン「九月と七月の姉妹」 |
| 公開日 | 2025年9月5日 |
| 主演 | ミア・サリア、パスカル・カン |
| ナレーション | 吉澤嘉代子 |
| 公式HP | sundae-films.com/september-says |
映画『九月と七月の姉妹』は、姉妹の愛と狂気を描いた作品であり、観客に深い感動を与えることが期待されます。予告映像からもその魅力が伝わってきます。今後の展開に注目が集まります。