2025年9月予定|みずほ銀行がUPSIDER株式取得で金融サービス強化へ

みずほ銀行UPSIDER株取得

開催日:9月1日

みずほ銀行UPSIDER株取得
みずほ銀行がUPSIDERの株を取得するって何の意味があるの?
みずほ銀行がUPSIDERの株式を取得することで、両社の技術や顧客基盤を融合し、中堅・中小企業の成長支援や新たな金融サービスの提供を加速させる狙いがあります。
UPSIDERってどんなサービスを提供してるの?
UPSIDERはAI与信モデルを活用し、法人カード「UPSIDER」や請求書カード払いサービス「支払い.com」などを提供し、約8万社の成長企業の課題解決を支援しています。

みずほ銀行によるUPSIDERホールディングスの株式取得について

株式会社みずほフィナンシャルグループ(以下「みずほFG」)の連結子会社である株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」)は、株式会社UPSIDERホールディングス(以下「UPSIDER」)の株主との間で、UPSIDERの株式の一部を取得する株式譲渡契約書を締結しました。この取引により、UPSIDERはみずほ銀行の連結子会社となる予定です。

本件取引の背景

近年、日本経済はデフレから脱却し、DX投資の拡大や賃上げの活発化などを通じて成長と分配の好循環が徐々に生まれつつあります。しかし、物価上昇への対応や特に中堅・中小企業における人手不足など、持続的な成長には依然として多くの課題が残されています。

みずほFGは、「ともに挑む。ともに実る。」というパーパスのもと、「日本企業の競争力強化」を注力テーマに掲げ、事業成長や企業価値向上の徹底的な支援や、課題解決に向けたコンサルティング等の取り組みを進めてきました。

一方、UPSIDERは「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る」というミッションを掲げ、独自のAI与信モデルやテクノロジーを活用したソリューションを通じて、スタートアップを含む中堅・中小企業が抱える課題に革新的な解決策を提供しています。UPSIDERの主力サービスである法人カード「UPSIDER」や請求書カード払いサービス「支払い.com」の利用社数は、国内の成長企業を中心に80,000社を超えています。

UPSIDER BLUE DREAM Fundの運営

2023年11月より、みずほFGとUPSIDERは合弁事業として、グロースステージのスタートアップ支援を目的とするデットファンド「UPSIDER BLUE DREAM Fund」の運営を行ってきました。このファンドは、2025年5月末時点で累計130億円超の貸付を実施し、直近の2号ファンドにおいては国内金融機関7社が新たに参画するオープンなプラットフォームへと進化しています。

これらの連携を通じて、みずほFGとUPSIDERが有する技術力、ノウハウ、顧客基盤、ネットワークなどを融合させることで、日本企業の課題解決や成長支援を更に加速できるとの共通認識に至り、本件取引の合意に至りました。

今後の取り組み

本件取引を通じて、みずほFGとUPSIDERは以下の内容を軸に取り組みを強化していく予定です。

  • 一体的なサービス・ソリューションの提供
    UPSIDERが提供する「UPSIDER」「支払い.com」や「UPSIDER AI経理」などの利便性の高い商品と、みずほ銀行の金融ソリューションやネットワークを組み合わせ、継ぎ目のないサービスを提供することで、お客さまの事業成長や生産性向上に貢献します。
  • AIと人の共創による新たな与信モデルの構築
    UPSIDERのAI技術や与信ノウハウと、みずほ銀行の豊富な経験や情報を融合し、これまでにない新たな与信サービスの提供を目指します。また、みずほ銀行自身の業務の高度化も推進し、持続可能なサービス提供体制を構築します。
  • オープンなエコシステムの創造
    多様なパートナー企業とのオープンな連携を通じて、新たなエコシステムを構築し、従来の金融の枠を超えた付加価値の高いサービスの開発・提供に挑戦します。

本件取引後の運営

みずほ銀行は、国内外のVCなどからUPSIDER株式の約70%を約460億円で取得し、UPSIDERはみずほ銀行の連結子会社となる予定です。これにより、両社が有する経営資源を効果的に活用し、提供価値の最大化を目指します。

なお、UPSIDERの創業株主は引き続き株式を保有し、今後の株式上場も視野に入れながら、スタートアップとしてのスピード感ある経営を担い、みずほFGのリソースを活用しながら新たな価値創造を加速します。本件取引は、各関係当局への届出並びに許認可の取得等を前提として、2025年9月頃の完了を予定しています。

両社コメント

みずほFGの執行役社長である木原 正裕氏は、「日本が再び世界で存在感を示していくためにも、日本企業の競争力強化は欠かせません。今回の取り組みは、みずほのパーパス及びUPSIDERのMissionの双方を体現するものです。挑戦者を支えるという志で共鳴する両社が一体となって、新たな価値をスピード感をもって提供することで、中堅・中小企業やスタートアップ企業の挑戦を支えていきます。」と述べています。

一方、UPSIDERの代表取締役である宮城 徹氏は、「UPSIDERは挑戦者を支える、みずほFGはともに挑む。同じ志で結ばれた両者が連携することで、構想の実現をより一層加速できると確信しています。挑戦者を支え、日本を再び強くする世界的な金融プラットフォームの実現に向けて、双方の強みを掛け合わせ、金融を再定義しながら未来を共創してまいります。」と語っています。

各社の概要

会社名 所在地 代表者 主な事業内容 設立
株式会社みずほフィナンシャルグループ 東京都千代田区大手町1-5-5 執行役社長 木原 正裕 銀行持株会社、銀行、証券専門会社、その他銀行法により子会社とすることができる会社の経営管理等 2003年1月
株式会社みずほ銀行 東京都千代田区大手町1-5-5 取締役頭取 加藤 勝彦 銀行業 2013年7月
株式会社UPSIDERホールディングス 東京都港区六本木7-15-7 代表取締役 宮城 徹 及び 水野 智規 株式会社UPSIDER等のグループ経営管理 2024年5月

今回の株式取得により、みずほ銀行とUPSIDERはそれぞれの強みを活かし、共に成長していくことが期待されます。両社の連携によって、日本企業の競争力強化が進むことが期待される中、今後の動向に注目が集まります。