2025年7月31日リニューアル！おくやみ手続きナビの新機能を解説

『おくやみ手続きナビ』のリニューアルについて

株式会社鎌倉新書は、2025年7月31日に死後の手続き支援サイト「おくやみ手続きナビ」を全面リニューアルしました。新しいサイトでは、行政手続きだけでなく、金融機関や保険、ライフラインに関する民間領域の手続きもカバーし、死後手続き全体を一元的に確認できる総合メディアサイトへと進化しています。

このリニューアルにより、提携数は90自治体を突破し、今後は各自治体との連携を強化し、地域を問わず誰もが正確な情報にアクセスできる終活インフラの確立を目指します。

死後手続きの社会課題

大切な人を亡くした直後、ご遺族には多くの手続きが求められます。戸籍や保険、年金などの行政手続きに加え、口座の解約や公共料金の名義変更といった民間の手続きも含めると、その数は数十項目にのぼることがあります。

こうした手続きは、行政・民間を問わずさまざまな領域にまたがっており、「何を・いつ・どこで行えばよいのか」を把握するのは簡単ではありません。制度そのものの複雑さに加えて、必要な情報が整理されたかたちで得られる場が少ないことも、ご遺族の悩みの一因となっています。

政府でも近年、相続や死亡に伴う手続きの簡素化やワンストップ化に向けた取り組みが進められています。デジタル庁では、「死亡・相続ワンストップサービス」を実現するための自治体連携の推進が行われていますが、現時点では全国的に統一された仕組みとはなっておらず、多くのご遺族にとっては、依然として情報収集に手間や不安が残る状況です。

「おくやみ手続きナビ」の機能と特徴

「おくやみ手続きナビ」は、2023年8月に死後の公的手続きを支援するWebサービスとして提供を開始しました。利用者は簡単な質問に答えるだけで、必要な手続きをまとめて抽出できる仕組みが整っています。

シンプルな機能が評価され、導入自治体は年々増加し、2025年4月時点で全国90を超える自治体に広がっています。導入自治体では、窓口職員の説明負担の軽減や、遺族からの問い合わせ対応の効率化につながっており、紙媒体を手に取れない人への情報保障という点でも役立っています。

リニューアルのポイント

今回のリニューアルでは、これまで対応していた自治体手続きに加え、年金・税金・保険・ライフライン・各種契約の解約など、民間領域にまたがる死後手続きの情報を大幅に拡充しました。これにより、ご遺族は行政・民間を問わず必要な手続きをひとつのサイトで確認できるようになり、情報収集にかかる時間や心理的負担の軽減が期待されます。

また、検索性や導線設計も全面的に見直し、必要な情報に迷わずたどり着ける構成に刷新しました。今後の情報追加や改善が柔軟に行えるよう、運用体制も強化されています。

導入自治体の声

江戸川区では2024年12月に「全国自治体おくやみ手続きナビ」を導入しました。もともと「おくやみガイドブック」で手続きに関する情報提供は行っていましたが、平日日中に来庁できない方や遠方に住むご遺族の声を受け、Webでの情報提供ツールとして導入が進みました。

• 導入の決め手は、既存の情報を活かしつつ、予算確保の必要がなく短期間で導入できた点。
• 実際に利用した区民からは「事前に必要な手続きがわかったので使ってみて良かった」との声が寄せられています。
• 特に「来庁不要な手続きがあることを知り、助かった」というケースも報告されています。

江戸川区では、対面と非対面の両方のニーズに応えられるよう、住民の事情に寄り添った運用を続けています。また、相続に関する関心の高まりを実感しており、国における「死亡・相続ワンストップサービス」の動きにも注目しています。

今後の展望と目指す方向性

株式会社鎌倉新書は、今後も「おくやみ手続きナビ」のさらなる機能拡充と情報整備を進めてまいります。今回のリニューアルで追加した民間手続きに加え、実際の利用者の声や各自治体からの要望をもとに、コンテンツの更新・追加を継続的に行い、より実用性の高いサービスを目指します。

また、自治体との連携も引き続き強化し、導入エリアの拡大とあわせて、地域ごとの制度や運用の違いに柔軟に対応した情報設計を行っていきます。将来的には、死後手続きにとどまらず、介護や贈与に加え、遺言作成や財産の整理といった“生前の備え”にも対応する情報提供基盤への進化を目指しています。

まとめ

このように、株式会社鎌倉新書が提供する「おくやみ手続きナビ」は、死後手続きに関する情報を一元的に提供し、ご遺族の不安や負担を軽減することを目指しています。今後のさらなる発展に期待が寄せられています。