リジェネソームが7月31日に老化予測技術の特許を出願、高精度エピジェネティック時計を開発
ベストカレンダー編集部
2025年8月1日 05:55
老化予測技術特許出願
開催日:7月31日
リジェネソーム、エピジェネティック時計に関する特許出願
スペースシードホールディングス株式会社の子会社であるリジェネソーム株式会社は、2025年7月31日に、ヒト唾液などの生体試料を用いた新たな老化予測技術を開発し、その技術に関する特許を出願したことを発表しました。この技術は、DNAメチル化情報を活用した「エピジェネティック時計」の新しい実装方式を用いており、従来の線形モデルでは捉えきれない非線形な老化パターンにも対応できるという特長を持っています。
新しいアルゴリズムの概要
リジェネソームが開発したアルゴリズムは、機械学習の一種である怠惰学習(Lazy Learning)を応用しています。この手法では、過去の類似事例をもとに対象個体の年齢を推定することが可能です。これにより、より高精度な生物学的年齢の算出が実現されます。
さらに、相関係数に基づく特徴選択とマーカーセットの最適化を組み合わせたことで、限られたデータセットからでも高精度な予測が可能となりました。実際の検証では、公共データベースを用いた予測精度がピアソン相関係数で0.90を記録しています。この高い精度は、リジェネソームの技術の信頼性を示すものです。
技術の社会実装に向けた取り組み
リジェネソームの技術開発は、「再生医療技術の社会実装と健康寿命の延伸」というミッションに基づいています。今後は、唾液や血液を用いた簡易スクリーニング技術への応用を目指すとともに、介入型のヘルスケア製品との連携を見据えた開発も進めていく予定です。これにより、老化に関する新たな知見を得るとともに、個々の健康管理に役立つ情報を提供することを目指しています。
リジェネソーム株式会社のビジョン
リジェネソームは、ナノ粒子であるエクソソームを活用し、老化抑制や再生医療の新しいソリューションを提供することを目指しています。具体的には、各種細胞が作るエクソソームの詳細な解析を行い、分子生物学的にナノ粒子をデザインすることで、それらが生体にどのように機能するかを解明しています。
この研究により、ナノ粒子を応用した医療技術の開発や、宇宙医学分野における新たな解決策を提案し、健康寿命の延伸と人類の宇宙進出に貢献することを目指しています。リジェネソームの技術は、単なる医療の枠を越え、未来の医療技術の発展に寄与することが期待されています。
スペースシードホールディングス株式会社について
スペースシードホールディングスは、「SFをノンフィクションにする」というミッションのもと、投資活動や研究活動、事業創出を行う宇宙系ディープテックベンチャービルダーです。特に、発酵とロンジェビティー技術の社会実装を支援する「Fermentation and Longevity Fund」プログラムの運用を通じて、社会課題を解決する事業の創出に取り組んでいます。
2040年までに、各種ステークホルダーとともに人類が宇宙空間で居住するために必要な技術を整えることを目指しており、今後の活動に注目が集まります。これにより、宇宙空間での生活が現実のものとなる日も近いかもしれません。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | リジェネソーム株式会社 |
| 特許出願日 | 2025年7月31日 |
| 技術名 | エピジェネティック時計に基づく老化予測技術 |
| 予測精度 | ピアソン相関係数0.90 |
| 今後の展望 | 唾液や血液を用いたスクリーニング技術への応用、介入型ヘルスケア製品との連携 |
| 親会社 | スペースシードホールディングス株式会社 |
リジェネソーム株式会社が開発した新たな老化予測技術は、今後の医療や健康管理において重要な役割を果たすことが期待されます。特に、エピジェネティック時計を活用した高精度な予測技術は、個々の健康状態を把握するための新たな手段となる可能性があります。リジェネソームの今後の取り組みに注目が集まります。
参考リンク: