8月31日万博で体験 植物性出汁の未来和食コース
ベストカレンダー編集部
2025年8月13日 11:28
万博限定の未来和食
開催日:8月31日
大阪・関西万博で一日限定提供──植物性出汁で描く「輸出可能な未来の和食」
2025年8月31日(日)、大阪・関西万博のORA外食パビリオン「宴〜UTAGE〜」内で、不二製油株式会社が開発する植物性技術「MIRACORE®(ミラコア)」と、3社のスタートアップが共創した限定フードコースが提供されます。本イベントは、NINZIA(株式会社NINZIA/神戸市中央区)、MISOVATION(株式会社MISOVATION/東京都中央区)、vitom(株式会社vitom/東京都品川区)と不二製油の協働によるもので、和食の「おいしさ」を保ちながら動物性原料を用いないことで、輸出の壁を越えることを目標にしています。
本コースは「常識の境界線を越えて スタートアップが変える“食”と未来」というプログラム名のもと、ORA外食パビリオン 宴-UTAGE-の2階「宴-UTAGE-ラボ」で、2025年8月31日に実施されます。開催スケジュールは①15:00~/②17:00~/③19:00~(各回 約30分)で、各回ともプレゼンテーションと試食体験を組み合わせた形式、各回20名の限定枠、参加費は無料です。参加には事前申込が必要で、申し込みはPeatixのイベントページ(https://peatix.com/event/4529952/view)から行えます。
MIRACORE®が解く「輸出の壁」と、植物性ダシが広げる選択肢
長年にわたり、日本の食品が海外へ展開する際には、動物性原料に関する輸出規制や宗教的制約、現地での食材調達の問題などが障壁となってきました。特に和食においては、出汁やエキスに動物性素材が使われることが一般的であるため、そのままの形で輸出できないケースが散見されます。
不二製油が70年以上の研究を重ねてきた植物性素材の技術MIRACORE®は、植物性油脂とたん白を組み合わせて「満足感」を再現するアプローチをとります。代表的な製品ラインとして、動物性素材を使わずにだしの風味を表現する植物性ダシ「MIRA-Dashi®」があり、これを用いることでヴィーガンや宗教的な食習慣に配慮しつつ、和食の味わいを維持したまま海外へ届けることが可能になる点が特徴です。
- MIRACORE®(ミラコア)のポイント
- ・植物由来の油脂とたん白の組み合わせで「満足感」を創出する技術。
- ・動物性原料を含まないダシ「MIRA-Dashi®」をラインナップ。
- ・輸出時の規制回避、宗教的配慮、現地での食材調達困難を緩和できる。
この技術を軸に、保存性・栄養・携帯性に注力してきた3社が各々のプロダクトを掛け合わせることで、輸出可能な和食の新しい形が提示されます。ここでは、イベントで提供される具体的なコース内容を詳細に紹介します。
3社が示す「未来の和食」──個別プロダクトの狙いと技術的特徴
本共同開発に参加するのは、NINZIA、MISOVATION、vitomの3社です。いずれも日本の伝統食材や製法をベースに、フードテックの視点から保存性、栄養価、携帯性を改良してきたプレイヤーです。以下に各社が提供するコースの内容と技術的特徴をまとめます。
株式会社NINZIA:ミライの防災食——出汁かおる!ミライの缶詰うどん
NINZIAはこんにゃくの食物繊維に着目し、麺が“伸びにくい”という特性を生かしたうどんを開発しました。伝統的なうどんは缶詰など長期保存の形にすると麺が伸びて食感が損なわれる点が課題でしたが、同社の食感創成技術はこれを克服します。
今回の「ミライの缶詰うどん」では、MIRACORE®の植物性ダシとの組み合わせにより、保存食でありながら本格的な和の出汁感を実現します。防災食としての利便性だけでなく、海外展開の際に動物性原料を使わない点が輸出面での優位性になります。
- 主要技術:こんにゃく食物繊維を活用した伸びにくい麺
- 想定用途:防災備蓄、輸出商品、アウトドア食品
- 代表者:寄玉 昌宏(代表取締役)
株式会社MISOVATION:ミライの介護食——ミライのフリーズドライ味噌汁
MISOVATIONは、全国40を超える伝統味噌蔵と連携し、大豆発酵の技術を用いて栄養価を高めた味噌製品の開発と流通のDXを行うフードテック企業です。今回提供する「ミライのフリーズドライ味噌汁」は、発酵由来の豊富な栄養素を生かしつつ、介護食としても食べやすく設計されています。
特徴としては、動物性原料を使用せず、添加物も不使用である点です。フリーズドライ加工により携帯性と保存性を確保し、MIRACORE®由来の植物性ダシを組み合わせることで、動物性がない環境でもコクと満足感を提供する味噌汁になっています。
- 主要技術:大豆発酵技術による栄養価強化、フリーズドライ加工
- 特徴:動物性不使用、添加物不使用、介護食に適した食感設計
- 代表者:斉藤 悠斗(代表取締役)
株式会社vitom:ミライの携帯食——おにもち・BENTOシリーズ「完全栄養がんも」
vitomは常温で1年間保存可能な完全栄養ごはん「おにもち」を開発し、災害食や携帯食、日常の主食としての利用を見据えたスタートアップです。今回、弁当スタイルのBENTOシリーズとして「完全栄養がんも」を展開します。
「おにもち・BENTOシリーズ」は、肉不使用でありながらごはんとおかずの満足感を一つに詰めることを目標に設計されており、MIRA-Dashi®を活用することで動物性不使用のまま旨味と満足感を出せる点が海外展開時の利点になります。代表の林 幹晟は産学連携の経験を活かし、栄養設計と保存技術の両面から商品開発を進めています。
- 主要技術:完全栄養設計、常温長期保存技術(1年)
- 想定用途:携帯食、災害備蓄、輸出向け携行食
- 代表者:林 幹晟(代表取締役)
イベントの実施概要と参加方法、プロジェクトの位置付け
イベントの正式名称は「常識の境界線を越えて スタートアップが変える“食”と未来」です。開催日時は2025年8月31日(日)、会場は大阪・関西万博「ORA外食パビリオン 宴-UTAGE-」2Fの宴-UTAGE-ラボで、各回の所要時間は約30分、各回の定員は20名です。形式はプレゼンテーションに続く試食体験で、参加費は無料となっています。
参加には事前申し込みが必須で、Peatixのイベントページ(https://peatix.com/event/4529952/view)より申込みを行ってください。プレゼンテーションでは各社の技術解説、MIRACORE®の説明、提供するフードコースの試食が予定されており、スタートアップと素材メーカーがどのように協働して輸出可能な和食を設計したかを具体的に確認できる構成です。
- イベント概要
- プログラム名:常識の境界線を越えて スタートアップが変える“食”と未来
- 日時:2025年8月31日(日)①15:00~/②17:00~/③19:00~(各回 約30分)
- 会場:大阪・関西万博「ORA外食パビリオン 宴-UTAGE-」2F 宴-UTAGE-ラボ
- 形式:プレゼンテーション+試食体験(各回20名限定)
- 参加費:無料、事前申込制(https://peatix.com/event/4529952/view)
不二製油のMIRACORE®と3社のフードテック技術の組み合わせは、日本由来の食文化をベースにしながら、味の「常識」を越えて世界へ届けることを目指します。各社が抱える技術的強みと製品設計の意図は、保存性・携帯性・栄養の面で相互補完的であり、今回の限定コースはそれらを実際に体験できる場になります。
要点の整理:提供内容とイベント情報を表で確認
以下の表は、本記事で紹介したイベントの主要項目と、各社による提供メニューの要点を整理したものです。情報の俯瞰にご利用ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プログラム名 | 常識の境界線を越えて スタートアップが変える“食”と未来 |
| 開催日 | 2025年8月31日(日) |
| 開催時間 | ①15:00~/②17:00~/③19:00~(各回 約30分) |
| 会場 | 大阪・関西万博「ORA外食パビリオン 宴-UTAGE-」2F 宴-UTAGE-ラボ |
| 形式・定員 | プレゼンテーション+試食体験/各回20名限定 |
| 参加費・申込 | 無料・事前申込制(Peatix:https://peatix.com/event/4529952/view) |
| 主な共創企業 | 不二製油株式会社(MIRACORE®)、株式会社NINZIA、株式会社MISOVATION、株式会社vitom |
| NINZIA 提供メニュー | ミライの防災食「出汁かおる!ミライの缶詰うどん」:こんにゃく食物繊維を用いた伸びにくい麺+MIRA-Dashi® |
| MISOVATION 提供メニュー | ミライの介護食「ミライのフリーズドライ味噌汁」:発酵由来の30種以上の栄養素を含む栄養味噌汁/動物性不使用・添加物不使用 |
| vitom 提供メニュー | ミライの携帯食「おにもち・BENTOシリーズ:完全栄養がんも」:肉不使用で満足感ある弁当スタイルの完全栄養レトルト/常温1年保存 |
| 技術の要 | MIRACORE®(植物性油脂とたん白の組み合わせで満足感を生む技術)、MIRA-Dashi®(植物性ダシ) |
本件は、日本の食文化を起点にしつつ、輸出時の規制や文化的制約を踏まえた実用的な解決策を提示する取り組みです。参加希望者は事前申込ページで申し込み手続きを行い、提供されるプレゼンテーションと試食を通じて、植物性出汁を用いた和食の新たな可能性を確認できる構成となっています。
参考リンク: