亀岡市が9月1日開始 JR西日本優待券を抽選配布

株主優待券を市民へ

開催期間:9月1日〜9月30日

株主優待券を市民へ
応募資格と応募方法はどうなってるの?
亀岡市民限定で、応募期間は2025年9月1日〜9月30日必着。Webフォームか郵便ハガキ(氏名・住所・電話・希望券を明記)で1人1回まで。当選者は市役所で本人確認のうえ平日8:30〜17:15に受け取り。総数120枚、有効期限は2026年6月末。
なんで市がJRの株を買ったの?
JR嵯峨野線の日中減便が続き要望だけでは改善しないため、約1億円分のJR西日本株を取得して“行動する株主”となり、経営側と対話して復便を働きかける狙い。得た優待は市民へ還元する試みでもある。

亀岡市が株主として示す新たな働きかけ — JR嵯峨野線減便に対する具体的対応

京都府亀岡市は、2025年2月から3月にかけて関西では初めて※1となる形で西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)の株式を約1億円規模で取得しました。市が鉄道事業者の株主という立場を取得することで、従来の要望活動にとどまらない「行動する株主」としてJR西日本との対話を深める姿勢を明確に示しています。今回の株式取得とそこから得られる株主優待券を市民へ抽選で還元する取り組みは、自治体が投資の果実を直接市民に分配する試みとして全国でも例の少ない事例とされています(※2)。

本件は、亀岡市が2025年8月18日15時00分に発表したプレスリリースに基づくもので、株式取得は2025年2月〜3月に実施されたこと、取得規模が約1億円であることが明示されています。背景には、2022年3月に実施されたJR嵯峨野線の日中時間帯の減便が現在も継続しており、通勤・通学・生活の利便性低下を招いている現状があります。これまで市や近隣自治体で組織する協議会を通して復便を要望してきたが状況は改善されず、今回の新たなアプローチに踏み切った経緯が説明されています。

注記:本文中の「関西初※1」「全国初※2」は、いずれも亀岡市が2025年8月時点で自治体公表資料等を基に調査した結果に基づく表記です。※1は関西地方の自治体がJR各社の株式を保有することに関する調査、※2は「地方自治体が、交通インフラを担う鉄道会社の株式を自ら大規模に取得し、その対価として得た株主優待を、市民を対象とする抽選という公平な手法で直接還元する取り組み」に関する調査です。

【関西初※1】「要望」から「行動する株主」へ。亀岡市、JR西日本株を1億円規模で取得。【全国初※2】得られた株主優待券を市民へ抽選でプレゼントします。 画像 2

市民限定「JR西日本株主優待券」プレゼント企画の全容

亀岡市が取得した株式に伴って得られた株主優待券を、市民に抽選で配布する事業の詳細が発表されています。応募受付は2025年9月1日(月)から9月30日(火)必着で、抽選により当選者へ優待券が交付されます。総数は120枚、優待券の有効期限は2026年6月末までです。

プレゼントされる優待券の種類は多岐にわたり、鉄道の運賃関連割引から、博物館入館割引、ホテルや飲食店の割引、ショッピング割引、レンタカー割引などが含まれています。具体的な内容は以下のとおりです。

主な優待券の種類と内容

優待券は利用先や利用形式が多様であり、利用者のニーズに合わせた選択が可能です。券種ごとに適用条件や利用可能人数が異なります。

  • 鉄道割引券:JR西日本エリア内の片道きっぷの運賃・料金が5割引。
  • 京都鉄道博物館入館割引券:1枚で最大2名まで入館料金が5割引。
  • JR西日本ホテルズ・宿泊優待券/レストラン割引券:宿泊やレストラン利用時の割引。
  • ジェイアール京都伊勢丹・お買物割引券/レストラン:同施設内での買物や飲食に使える割引券。
  • 喫茶割引券・レンタカー割引券など:その他、喫茶・レンタカー等で使える各種優待券。

総数は120枚で、有効期限は2026年6月末です。詳しい券種の配分は公表資料に基づきますが、対象は幅広いサービスに及びます。

応募資格・応募方法・抽選と引き渡しの流れ

応募にあたっては、以下の条件と手続きが設けられています。いずれも公平性と確実な本人確認を重視した設定です。

応募資格
・亀岡市民で、優待券の受け取り時に本人確認書類で在住を証明できること。
・市役所の開庁時間内(平日8時30分~17時15分)に市役所まで受け取りに来られること。
応募方法
・Webフォームでの応募。
・郵便ハガキでの応募。郵便ハガキには(1)氏名 (2)住所 (3)電話番号 (4)希望する優待券の種類を明記し、送付先〒621-8501(住所不要)亀岡市役所 桂川・道路交通課へ郵送。応募はお一人様一回限り。ただし、希望する優待券は複数記載可能。
抽選・当選発表
厳正な抽選を実施し、当選した人のみに連絡が入ります(公表日・方法は亀岡市の案内に準じます)。
引き渡し
当選者への優待券引き渡しは2025年10月31日(金)までに実施され、市役所2階の桂川・道路交通課窓口で交付されます。

問い合わせ先として、京都府亀岡市 まちづくり推進部 桂川・道路交通課 担当:小林(こばやし)氏が指定されており、電話番号は0771-25-5070、E-mailは katsuragawa@city.kameoka.lg.jp です。詳細情報は市のウェブページ(https://www.city.kameoka.kyoto.jp/soshiki/34/78391.html)およびプレスリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000052338.html)にも掲載されています。

狙いと行政としての位置づけ — 「要望」から「行動する株主」へ

本事業の目的は三本柱で整理されています。第一に、ダイヤ復便に対する亀岡市の「本気度」を社内外に示すことです。大規模な株式取得という実行行為は、単なる要望書の提出に留まらない、より強い意思表示として機能します。

第二に、株主優待の市民還元を通じて公共交通政策への市民の関心を喚起することが掲げられています。優待券を受け取る過程が、市民が地域の交通問題に当事者意識を持つ契機になることが期待されています。第三に、株主としてJR西日本の経営陣と直接対話する機会を得ることで、対立的な関係ではなく、地域と事業者が共創する関係を築くことが目標とされています。

これらの目的は、従来の要望活動が効果を出せなかった文脈において、市が新たな手段を用いることで問題解決に向けた交渉力を高める狙いがあります。市は今回の投資によって得られた権利を、公共性の高い形で市民へ還元することを明確にしており、投資の透明性と還元方法の公平性を重視した取り組みとなっています。

今回の取り組みの全体像(要点まとめ)

以下の表は、本件プレスリリースで示された主要な情報を整理したものです。事実関係を一目で確認できるようにまとめています。

項目 内容
発表主体 京都府亀岡市(市長:桂川孝裕)
発表日時 2025年8月18日 15時00分
株式取得時期・規模 2025年2月〜3月に実施、約1億円規模でJR西日本株を取得
目的 (1)ダイヤ復便への本気度アピール(2)市民への株主優待還元による関心喚起(3)JR西日本との建設的対話
プレゼント企画 受付期間 2025年9月1日(月)〜9月30日(火)必着
応募資格 亀岡市民で、受け取り時に在住確認ができ、市役所の開庁時間内に受け取りに来られること(平日8:30〜17:15)
応募方法 Webフォームまたは郵便ハガキ(氏名・住所・電話番号・希望優待券を明記)。郵送先:〒621-8501 亀岡市役所 桂川・道路交通課(住所不要)
当選者数(総数) 総数120枚(各種優待券)
優待券の有効期限 2026年6月末まで
引き渡し 当選者に連絡のうえ、2025年10月31日(金)までに市役所2階 桂川・道路交通課で窓口交付
問い合わせ 亀岡市まちづくり推進部 桂川・道路交通課 担当:小林(こばやし) TEL:0771-25-5070 E-mail:katsuragawa@city.kameoka.lg.jp
関連リンク プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000052338.html
市の情報:https://www.city.kameoka.kyoto.jp/soshiki/34/78391.html
備考 ※1・※2の注記は亀岡市の調査に基づく表記(2025年8月時点)。JR嵯峨野線の日中減便は2022年3月に実施され、現在も継続中。

本稿は、亀岡市が発表したプレスリリースの内容を基に、施策の目的、実施スケジュール、応募方法、問い合わせ先などを網羅的に整理したものです。市の発表資料や公表ページに示された事実に基づき構成しており、関係者の示した数値・日付・条件等は記事内に忠実に反映しています。

参考リンク: