Telexistence、1月開始『モーションデータ工場』で動作データ量産へ

モーションデータ工場開始

開催日:1月1日

このサービスって何をしてくれるの?
多関節ロボットを工場規模で稼働させ、姿勢や関節角、トルク、センサ情報など学習・検証用のモーションデータを大量に生成して提供するサービスだ。プレオーダーは2025年9月、正式開始は2026年1月。
料金や申し込みはどうなるの?
価格はデータ生成時間数×動作難易度で算定される。プレオーダーは2025年9月開始。申し込みや問い合わせはdatafactory@tx-inc.com等の公式窓口で受け付け、クレンジング等の有償オプションにも対応する。

ロボット知能の新しいインフラとしての「モーションデータ工場」構想

Telexistence Inc.は、ロボットの知能開発に不可欠な大量の動作データを安定的かつ低コストで供給する新サービスを発表した。プレスリリースは2025年8月27日 09時08分付で配信され、サービスの正式開始は2026年1月、プレオーダー受付は2025年9月からとなることが明示されている。

発表では、このサービス提供の中核となる施設を「モーションデータ工場」と呼び、電力や通信のようにロボット業界にとって不可欠な“データのインフラ”を目指す点が強調されている。多間接ロボットを稼働させ、大量かつ安定的に多様な動作データセットを生成することで、ロボット企業や研究機関のAI・制御開発を支援する狙いが示されている。

何を、なぜ大量に供給するのか

提供されるのは、多関節(多間接)ロボットを用いて取得される動作データセットである。ロボットの姿勢、関節角度、トルク、センサ情報など、機械学習や制御アルゴリズムの学習に直接利用できる形のデータが想定される。ロボット領域では、実機データの取得が高コストで時間を要するため、安定供給が課題となっている。

Telexistenceはこの課題に対し、工場的スケールでのデータ生成を行うことで、個別の企業や研究機関が直面する取得負担を軽減し、アルゴリズム改良や検証サイクルの短縮を支援する点を打ち出している。データ供給を基盤に、ロボットの適用範囲を工場外へ拡張する取り組みと整合するビジネスモデルである。

サービスの基本内容と利用イメージ

サービスは依頼に応じた動作データの生成を主軸とし、オプションでデータクレンジングやクリーニングを提供する。依頼者の用途に合わせ、指定した動作や動作パターンを再現してデータ化することが可能とされている。

対象となるデータの例としては、秤量・把持・移動の一連の作業、精密操作、力制御が必要な動作、複数関節を協調させる複雑動作など、多岐にわたる。これらを大量に生成することで、機械学習の学習データや制御アルゴリズムの検証データとして活用される想定だ。

  • 対象顧客:日米欧のロボットスタートアップ、グローバルロボットメーカー、大学、研究機関など。
  • サービス内容:多間接ロボットを用いたモーションデータセットの生成。データクレンジング・クリーニングはオプションで対応。
  • 価格体系:データ生成時間数 × 動作難易度に応じて算定。

具体的な提供スケジュールとプレオーダー情報

公式発表によれば、サービスの正式リリースは2026年1月とされる。これに先立ち、2025年9月からプレオーダーを受け付ける計画であり、実稼働前に顧客ニーズを把握して生産計画に反映する狙いがある。

プレオーダー期間は、早期の要望把握とスケジュール調整、特定の動作要件に対する試験的対応やカスタマイズの打ち合わせに充てられることが見込まれる。発表文面ではプレオーダーの方法や申込先のメールアドレスも明記されているため、詳細は提供される窓口を通じて確認できる。

稼働体制と運用のイメージ

モーションデータ工場は、複数台の多関節ロボットを並列稼働させることで、同一仕様・異なる条件での動作データを大量に生成できるよう設計されると考えられる。生データだけでなく、前処理やラベリング、品質チェックの工程も組み込む運用を想定している。

運用面では、生成スケジュール管理、データの品質保証、オプションでのデータクリーニング対応などが重要となる。企業や研究機関が求める出力形式やメタデータ規約に合わせて納品方法を柔軟に設計できることが、サービスの実用性を高める要素となる。

開始時期
正式開始:2026年1月
プレオーダー開始
2025年9月より受付
価格算定方法
データ生成時間数 × 動作難易度に応じて算定

Telexistenceの事業背景と本サービスの位置づけ

Telexistence Inc.は、遠隔操作および人工知能を活用したロボットの開発と、それらを用いたオペレーションサービスを展開する企業である。ミッションとして「ロボットを変え、構造を変え、世界を変える」を掲げ、ハードウェア・ソフトウェア・AI・遠隔操作に高い専門性を持つ人材が集結している。

同社は自社で開発したロボットを活用し、実運用の知見を持つことから、現場に即したデータ生成の要件を捉えやすい立場にある。本サービスは、そうした実運用と研究開発の両面に寄与するデータ供給を目標にしている。

企業の強みとデータ生成事業との整合性

Telexistenceは硬軟両面の技術を自社で一貫して保有している点が特徴だ。ロボット本体の設計・製造、制御ソフトウェア、人工知能の研究開発、遠隔操作のオペレーションまでを内製することで、データ生成の品質管理や用途に応じたカスタマイズが実行可能である。

このような体制により、単なるデータ納品に留まらず、現場で実際に用いられるロボットの挙動やセンシング特性を反映した現実味のあるデータセットの提供が期待される。研究機関やスタートアップが実機を用いずに早期に検証を進められる点も利点である。

  • 会社名:Telexistence Inc.
  • 代表:代表取締役CEO 富岡仁
  • 所在地:東京都大田区平和島6-1-1,東京流通センター物流ビルA棟 AE3-3

問い合わせ窓口として、モーションデータ工場に関する専用メールアドレスや、一般的な問い合わせ、採用関連のメールアドレスが公表されている。詳細は公式サイトにも案内がある。

発表内容の要点整理

ここまでに示された発表の主要な要素を整理すると、サービスの目的、提供内容、対象顧客、価格算定の方針、開始時期とプレオーダー開始時期、そして問い合わせ先などが明確に示されている。以下の表に全体をまとめる。

項目 内容
発表日 2025年8月27日 09時08分
サービス名(概念) モーションデータ工場によるロボット動作データ生成サービス
正式開始 2026年1月
プレオーダー開始 2025年9月
対象顧客 日米欧のロボットスタートアップ、グローバルロボットメーカー、大学、研究機関
サービス内容 多間接ロボットを用いたモーションデータセットの生成。データクレンジング・クリーニングはオプション対応。
価格体系 データ生成時間数 × 動作難易度に応じて算定
会社名・代表 Telexistence Inc. / 代表取締役CEO 富岡仁
本社所在地 東京都大田区平和島6-1-1,東京流通センター物流ビルA棟 AE3-3
問い合わせ(モーションデータ工場) datafactory@tx-inc.com
一般問い合わせ info@tx-inc.com
採用問い合わせ careers@tx-inc.com
関連リンク https://tx-inc.com/ja/top/

以上がプレスリリースに含まれる全情報の整理である。サービスはロボット開発・研究におけるデータ供給の課題に対して、工場規模の大量生産というアプローチで応えるものであり、正式開始日とプレオーダー開始日、価格算定や問い合わせ先などの具体的条件が明示されている点が特徴となる。

参考リンク: