ホテル客室が舞台のイマーシブ怪談体験『変な部屋』
ベストカレンダー編集部
2025年9月9日 13:32
ホテル客室イマーシブ実験
開催期間:7月19日〜10月31日

ホテルの一室が“個人の舞台”になる――新しい音の物語体験の意図と背景
2025年9月9日、株式会社モッチハック(本社:東京都中央区、代表取締役:瀬口 拓 / 前野 悠)は、関西イノベーションセンター(MUIC Kansai)と共同で、ホテル客室を舞台にしたイマーシブサウンドアトラクションの実証実験を実施していることを発表しました。本リリースは、同社が独自開発したイマーシブ3Dサウンドソリューションimavo™︎(イマーボ)を用いた実験の概要と、参加ホテルやタイアップ施策の詳細を伝えるものです。
本プロジェクトは、スマートフォンとイヤホンだけで完結する点を特徴とし、映像や従来のVOD視聴とは異なる“音を中心とした没入体験”を提供します。音の方向性や距離感、人の存在感といった要素が主体となることで、ホテルというプライベートな空間における過ごし方や宿泊体験の価値を変える狙いがあります。
- 発表日
- 2025年9月9日 12:00
- 実証実験開始日
- 2025年7月19日〜(各ホテルにより9月末もしくは10月末に終了予定)
- 実施主体
- 株式会社モッチハック(開発・運営)/一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC Kansai)共同

狙いと想定される利用層
本実験は、宿泊者を主な対象とし、体験は無料(所定のアンケート回答が条件)で提供されます。特にIPファン層や訪日外国人観光客を新たな顧客層として想定しており、宿泊・観光分野における付加価値提供と新たな収益源の創出を目指しています。
なお、ここでいう“IP”はIntellectual Property(知的財産)の略で、アニメ・ゲーム・小説・映画などのコンテンツやキャラクターなどを指します。今回の実証実験は、IP・インフルエンサーとのコラボレーションによるビジネス拡張性も大きな目的です。

体験コンテンツ「変な部屋」――形式、制作陣、対応言語
本実証コンテンツは、脚本家として怪談師・城谷歩氏を迎え、日本文化に根差した“怪談”をテーマにしたイマーシブサウンドノベルゲーム『変な部屋』です。体験者は主人公になって選択肢で物語を進めるサウンドノベルゲーム形式と、選択肢なしで作品を通して楽しむサウンドノベル形式の2種類が用意されています。
どちらの形式も、怪談や謎解き、ホラーを好む層が楽しめる構成になっており、従来の動画視聴や単純な音声作品とは異なる“音の位置・距離・存在感”を用いた没入性が特徴です。英語字幕付きの提供が行われ、インバウンド対応も考慮されています。なお、今後は英語音声の実装も予定されています。
- 制作・演出:脚本・怪談演出に城谷歩氏参加
- 体験形式:対話型サウンドノベルゲーム(選択肢あり)/サウンドノベル(選択肢なし)
- 対応言語:日本語(英語字幕あり、英語音声は今後実装予定)
- 利用機材:体験者のスマートフォンとイヤホンのみ(追加デバイス不要)
- 体験方法の特徴
- QRコードを読み込んでコンテンツにアクセス。スマホとイヤホンだけで没入体験が完結します。
- 注記
- QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標である旨の記載があります。

実施ホテル一覧とスケジュール/実施室数の規模感
実証実験は全国規模で実施され、実施室数は約2,300室にのぼる見込みです。以下に、各ホテルの対象室数と実施期間を具体的に示します。コンテンツ体験は該当ホテルに宿泊した方のみが対象で、体験自体は無料です(アンケート回答が条件)。
各ホテルごとの終了日は施設ごとに異なり、9月末または10月末にかけて終了予定のものが多く含まれます。以下に記載する内容はプレスリリースで明示された情報をすべて含みます。
ホテル名 | 対象室数(目安) | 開始日 | 終了日(予定) |
---|---|---|---|
池袋サンシャインシティプリンスホテル | 2室限定 | 2025年7月19日(土) | 2025年10月19日(日) |
富士山三島 東急ホテル | 全室(おおよそ195室) | 2025年7月19日 | 2025年10月31日 |
渋谷 エクセルホテル東急 | 全室(おおよそ408室) | 2025年7月19日 | 2025年9月30日 |
京都 東急ホテル | 全室(おおよそ408室) | 2025年7月19日 | 2025年10月31日(予定) |
Rホテルズイン北海道旭川 | 全室(おおよそ88室) | 2025年7月19日 | 2025年10月31日 |
ホステルイン京都祇園 | 全室(おおよそ21室) | 2025年7月19日 | 2025年10月31日 |
スタジアムシティホテル長崎 | 全室(おおよそ243室) | 2025年7月19日 | 2025年10月30日 |
東京ドームホテル | 全室(おおよそ1,006室) | 2025年7月19日 | 2025年10月31日(予定) |

対象と参加条件の詳細
対象は上記ホテルの宿泊者であり、体験は無料で提供されます。ただし利用にはアンケート回答が求められます。体験の詳細な利用方法は各ホテルにて案内されます。
実施室数の合計は全国で約2,300室という規模感が示されています。ホテル側の導入ハードルを低く抑える設計であるため、短期間で広範囲に展開できる点が特徴です。

タイアップキャンペーンとコラボレーションの全容
本実証実験はIPやインフルエンサーとのコラボを重視しており、複数のタイアップ施策が並行して実施されています。ここでは、発表されたすべてのコラボ詳細を記載します。

城月菜央(高嶺のなでしこ)コラボ
アイドル城月菜央さんはファンの間でホラー好きとして知られており、渋谷エクセルホテル東急で実際に『変な部屋』を体験するプロモーション動画に出演します。プロモーション動画では視聴者が体験を擬似体験できる構成となります。
また、城月さんとのコラボとして『imavoガチャ』が販売されます。デジタルガチャでは5パターンの録り下ろしイマーシブ3Dボイスが当たる仕様で、“まるで推しがそばにいる”ような没入体験を提供する試みです。詳細は以下の専用ページで案内されています。
- 特別プロモーション動画:城月さんが渋谷エクセルホテル東急で体験
- 城月菜央×「変な部屋」imavoガチャ:5パターンの録り下ろし音声あり
城月菜央プロフィール(プレスリリース記載)
- 生年月日:2003年12月25日
- 出身地:埼玉県
- 趣味:ホラー系作品鑑賞、ヘアアレンジ
- オフィシャルX:https://x.com/nao_kizuki
- オフィシャルTikTok:https://www.tiktok.com/@nao_kizuki
- オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/nao_kizuki_/
併せて、ユニット「高嶺のなでしこ」(2022年8月結成)に関する紹介も行われています。サウンドプロデュースはHoneyWorksが担当し、所属はツインプラネットです。詳細は公式情報を参照ください。

北海道旭川市ご当地VTuber「旭川ユカラ」コラボ
旭川ユカラさんとのコラボは、Rホテルズイン北海道旭川を中心に行われる施策群で構成されています。ユカラさんは“十字キツネ”の女の子という設定のVTuberで、旭川市の魅力発信も兼ねた企画です。
具体的には、以下の施策が実施されます。
- 特別プロモーション配信動画:ユカラさんがRホテルズイン北海道旭川で『変な部屋』を体験し配信
- 旭川イマーシブユカラリー(https://yukarari.figma.site/):指定スポット到着でユカラのオリジナルイマーシブ3Dボイスが体験可能(完全無料)
- 宿泊キャンペーン:宿泊者から抽選でユカラのイマーシブボイス付きアクリルキーホルダーをプレゼント(応募方法は上記サイト参照)
- 旭川ユカラ×「変な部屋」imavoガチャ:10パターンの録り下ろしイマーシブ3Dボイスが当たるデジタルガチャ(専用ページあり)
これらの施策により、地域の観光誘客とデジタル体験の連動を図ることが狙いです。

imavo™︎の技術的特徴とビジネス展望
imavo™︎は、従来の“聞く”音声体験を“体験・体感する”段階へと昇華させるイマーシブ3Dサウンドソリューションです。360度全方位から音を感じさせることで、視覚を用いずに“隣にいる感覚”や“場の存在感”を喚起します。
ビジネス面では、追加ハードウェアを必要としないことからホテル側の導入コストが低く、スケーラビリティが高い点が強みです。将来的にはアイドルLIVEのイマーシブ配信やARG(代替現実ゲーム)連動イベントなど、多様なIP連携が想定されています。
- 想定される収益モデル
- 宿泊外収益(コラボルーム、限定ボイス販売、デジタルガチャ、スタンプラリーなど)と、地方自治体やホテル事業者との共創による観光ビジネスの拡大。
- 実証の目的
- アンケート等を通じたフィードバック収集、サービス改善・開発データ取得、新規顧客層の開拓、体験型ビジネスモデルの成立検証。

まとめ(本記事で示した要点の整理)
以下の表は、本記事で示した実証実験の主要事項を整理したものです。プロジェクトの概要、実施期間と対象ホテル、主要なコラボ施策、技術的特徴と目的を一覧化しています。
項目 | 内容 |
---|---|
発表日 | 2025年9月9日 12:00 |
実証開始日 | 2025年7月19日〜(各ホテルにより9月末〜10月末に終了予定) |
実施室数(規模) | 全国で約2,300室(合計) |
主要コンテンツ | イマーシブサウンドノベル『変な部屋』(脚本:城谷歩)、選択式と一方向式の2形式、英語字幕あり |
主要ホテル(一部) | 池袋サンシャインシティプリンスホテル(2室)、富士山三島 東急ホテル(約195室)、渋谷エクセルホテル東急(約408室)、東京ドームホテル(約1,006室)ほか計8施設掲載 |
コラボ | 城月菜央(高嶺のなでしこ)プロモ動画・imavoガチャ、旭川ユカラ(VTuber)プロモ・地域ラリー・ガチャ等 |
技術の特徴 | imavo™︎によるイマーシブ3Dサウンド、スマホ+イヤホンのみで完結、QRコード読み込みで利用可能 |
目的 | 宿泊・観光体験の付加価値向上、IPファン・訪日客の開拓、体験アトラクション型ビジネスモデルの成立検証 |
事業者 | 株式会社モッチハック(https://www.moccihack.tech/)/共催:一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC Kansai) |
問い合わせ | 株式会社モッチハック 広報担当 Mail:contact@moccihack.tech |
以上が、株式会社モッチハックとMUIC Kansaiによるホテル客室型イマーシブサウンドアトラクションの実証実験に関する詳細です。本稿では発表資料に記載された内容をすべて網羅して整理しました。関心のある方は、モッチハックの公式サイト(https://www.moccihack.tech/)や各種キャンペーンページで追加情報をご確認ください。
参考リンク: