10月12日実施、土浦日大『謎解き入試』再登場
ベストカレンダー編集部
2025年9月10日 18:42
謎解き入試再実施
開催日:10月12日

遊びと評価がつながる新しい入試──土浦日本大学中等教育学校で「謎解き入試」が再び実施
謎解きクリエイター集団RIDDLERが制作し、土浦日本大学中等教育学校で昨年初めて実施された「謎解き入試」が、2025年秋に再度実施されることが発表されました。プレスリリースはRIDDLER名義で2025年9月10日 17時00分に配信されています。
今回の実施決定では、参加しやすさを高めるために併願受験が可能になった点が新たに明記されており、より多くの受験生が挑戦できる体制が整えられました。募集要項や詳細は土浦日本大学中等教育学校のホームページで公開されています(後述の関連リンク参照)。

入試の狙いと背景:ICAPとRIDDLERの理念が重なった設計
土浦日本大学中等教育学校はこれまで、「ICAP入試」を通じて言葉や身体を用いた双方向の学びを重視する入試を実施してきました。ICAPは学習科学の観点から提唱される枠組みで、仲間と対話を重ねながら新しいアイディアを産み出すプロセス全体を評価するものです。
RIDDLERの理念は、謎解きを通して好奇心や創造性を引き出し、仲間と協力して課題を解決する力を育む点にあります。この両者の目的が合致した結果として生まれたのが「謎解き入試」です。入試は学力だけでなく、主体的な行動や協調性、発想力などを含む多面的な資質を問う設計になっています。

RIDDLERについての説明
RIDDLERは東京大学出身のクリエイターを中心に設立された謎解きクリエイター集団で、代表は松丸亮吾氏です。地頭力を育てるひらめき学習塾「リドラボ」も運営しており、謎解きを教育と結びつける活動を継続しています。
プレスリリースでは、RIDDLERが「謎解き入試」を通じて求める人材像を明確にしています。好奇心やクリエイティビティを活かして主体的に行動し、仲間を巻き込みながら新しい価値を生み出せる人材を重視するとしています。

試験の構成と評価基準──個人と協力、SPECCに基づく評価
「謎解き入試」は大きく分けて個人パートと協力パートの二部構成で実施されます。個人パートは制限時間内に多くのひらめきを要する問題を解く形式で、多角的な発想力や論理的思考力が評価されます。
協力パートは複数人でチームを組み、情報の提供や受け取り、役割分担などを通じて課題解決に取り組む形式です。仲間との対話や解釈・表現を通じて、チーム内での協働力が問われます。プレスリリースでは協力パートがさらに段階的に行われることを示す記述として「協力パート①」「協力パート②」といった区分が明記されています。

地頭力の5要素「SPECC」による評価
出題・評価はRIDDLERが提唱する地頭力の5要素「SPECC(Switch / Program / Create / Energy / Communicate)」に基づいています。個人パートでは主にSwitch(多角的思考力)、Program(論理的思考力)、Create(発想力)を評価します。
協力パートでは主にEnergy(試行錯誤力)とCommunicate(解釈・表現力)が評価されます。こうした構成により、多様な資質を持つ受験生がそれぞれの強みを発揮できるよう設計されています。
- 個人パート:制限時間内で多くの謎を解く。発想力と論理性を重視。
- 協力パート①:チームでの課題解決。情報伝達と役割分担の能力が試される。
- 協力パート②:さらに高度な協働課題に取り組む段階。対話による解釈と表現の精度が求められる。

受験生と合格者の声、入試後の変化
昨年実施された入試では受験生から「楽しかった」「協力して解くことが印象的だった」といった声が寄せられ、受験体験そのものが学習の動機付けになった例が報告されています。生徒の感想は、協働のプロセスや言葉だけで相手を想像する柔軟性を評価する入試設計を裏付けます。
合格者の声としては、協力する過程の楽しさや、言葉だけで相手を想像する面白さ、緊張せずに取り組めた点が挙げられています。これらは入試の雰囲気が受験生の力を引き出すことに寄与していることを示しています。

具体的な合格者の感想
- 協力し合う楽しさ
- 「問題を解きながら、みんなで協力し合ったり、一緒に宝箱を開けるのが楽しかったです。」
- 相手の立場を想像する面白さ
- 「相手が見えない状態で、言葉だけで向こう側を想像するのが面白かったです。」
- 緊張せず楽しめる入試
- 「緊張しやすいタイプだったが、やってみたら楽しめて、自信になったと思います。」

受験後に見られた成長
入学後の変化については、継続的に謎解きに取り組むことで思考の習慣が定着し、問題に対して複数の角度から考えられるようになったとの報告があります。数学など既存の教科の学習にも好影響を与えているとの声がありました。
また、謎解きが初対面の相手との会話を要する性質を持つため、初めての相手と話すことへの抵抗が減り、コミュニケーションの幅が広がったという点も複数の生徒から挙げられています。

出願情報と学校の教育システム、関連リンク
土浦日本大学中等教育学校は教科の連関を重視したカリキュラムと、リサーチ学習や海外研修など探究活動を組み合わせ、深い思考力と実践力を育む教育システムを掲げています。課外授業やゼミ活動により個々の興味関心に応じた学びの機会を提供し、コンテスト入賞などの成果も出ています。
「謎解き入試」はこうした学校の教育方針と整合し、学力だけでなく探索的思考や協働力を重視する入試として位置づけられています。詳細は学校の案内ページで確認できます。

出願・試験スケジュール
出願期間は令和7年9月10日(水)~10月8日(水)、試験日時は令和7年10月12日(日)9:30〜とプレスリリースにて公開されています。出願方法や募集要項の確認は学校ホームページで行うよう案内されています。
今回から併願受験が可能になった点が明記されており、他の入試と併せて受験することができるようになっています。出願に関する具体的な手続きや必要書類などの詳細も同ホームページ上で公開中です。
関連リンク:https://www.tng.ac.jp/sec-sch/howtoapply/yoko/nazotoki.html
項目 | 内容 |
---|---|
発表者 | RIDDLER(謎解きクリエイター集団) |
発表日時 | 2025年9月10日 17時00分(プレスリリース) |
実施校 | 土浦日本大学中等教育学校(土浦日大中等) |
入試名 | 謎解き入試 |
出願期間 | 令和7年9月10日(水)~10月8日(水) |
試験日時 | 令和7年10月12日(日)9:30~ |
試験構成 | 個人パート(制限時間内に謎を解く)+協力パート(協働課題・複数段階) |
評価基準(SPECC) | Switch, Program, Create, Energy, Communicate(個人・協力の各パートで配分) |
主催/制作 | RIDDLER(代表:松丸亮吾) |
関連情報 | 学校の募集要項ページ |
以上がプレスリリースの主要内容の整理です。今回の「謎解き入試」は、学力のみならず協働や発想力を含む幅広い資質を評価するための仕組みとして、出願期間や試験日時、評価の枠組みなどの情報が明確に示されています。出願や詳細な手続きについては、記載の学校ホームページにて確認してください。
参考リンク: